NY為替見通し=米経済指標や米債券市場の動向に要注目か

 本日のNY為替市場のドル円は、8日に発表される米11月雇用統計に向けて、米国の景況感、雇用、物価関連の経済指標、そして債券市場の動向に注目する展開が予想される。

 アトランタ連銀の経済予測モデル『GDPナウ』では10-12月期のGDP予想は+1.2%だったことで、米国の景況感の悪化が警戒され始めている。

 11月米サービス部門PMI改定値は50.8と予想されているが、下方修正に警戒しておきたい。

 11月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数は52.0と予想されており、10月の51.8からの改善が見込まれている。雇用指数では、8日発表の米11月の雇用統計、物価指数では、12日発表の米11月の消費者物価指数(CPI)を見極める意味で注目しておきたい。

 10月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数は930.0万件と予想されており、9月の955.3万件からの減少が見込まれている。10月の米雇用統計も労働市場の低迷を示唆する内容だったことで、予想通りならば整合的となる。

 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では据え置きが見込まれており、2024年3月のFOMCでの5.00-25%への利下げ開始確率が高まっている。

 本日の米国の経済指標を受けて、利下げ時期が前倒しになるのか否かに注目しておきたい。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、日足一目均衡表・転換線の147.97円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、12月4日の安値の146.23円。


(山下)
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