NY為替見通し=ドル円、日米祝日を前に十字線の効果を確認する展開か

 本日のNY市場では、明日の日米祝日(日:勤労感謝の日、米:感謝祭)を控える中、前日のドル円・日足チャートで作った十字線の効果を確認する展開となりそうだ。

 経済イベントは米国でMBA住宅ローン申請指数や新規失業保険申請件数、10月耐久財受注などが予定されている。ドル円は昨日、チャート上に底打ちを示唆するとされる「下ひげの長い十字線」が出現した。先週後半からの下げに一服ムードが漂っており、足もとでは149円台にしっかりと乗せてきた。前述した経済指標の市場予想は強弱まちまちとなっており、予想より強い結果が相次ぐようならば上値模索の機運が高まる可能性がある。日足一目均衡表の基準線と転換線が位置する149.53円を超えると、20日の上伸を阻んだ150円の大台が視野に入りそうだ。

 とはいえ金利市場では、米連邦準備理事会(FRB)が来年5月にも利下げに踏み切るとの観測が根強い。経済データが予想より弱い結果が相次ぐ場合は、昨日の上昇分を打ち消す下げも想定される。その場合は、昨日高値148.60円を下抜けると、オプションバリアが観測されている148円ちょうどに向けた続落もありえるか。

 また、EIA週間在庫統計も発表予定。先月下旬よりWTI原油先物価格が軟調に推移する中、結果を受けて原油相場に動きがあるようならば、カナダ円やメキシコペソ円に影響を及ぼすことも考えられる。

 要人発言は、ナーゲル独連銀総裁やマックレム・カナダ銀行(BOC)総裁の講演が予定されている。インフレ見通しなど金融政策に関する言及があるか注目したい。

 最後に繰り返しになるが、明日の日米の祝日を前にしたポジション整理的な動きには念のため注意が必要だろう。


・想定レンジ上限
 ドル円は日足一目・基準線&転換線の149.53円。超えると150円の大台。

・想定レンジ下限
 ドル円は昨日高値148.60円。割ると148.00円。

(川畑)
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