NY為替見通し=ドル円、米ISM非製造業景況指数とベージュブックに注目

 本日これまでのドル円は147.82円まで年初来高値を更新した後、調整の売りに押されるも147.02円を安値に下げ渋り、米長期金利の下げ渋りも支えに147円半ばまで持ち直すなど下値の堅い動き。

 NYタイムでのドル円は、8月米ISM非製造業景況指数や米地区連銀経済報告(ベージュブック)を受けた米長期金利の動向に注目。8月米ISM非製造業景況指数は前月の52.7をわずかに下回る水準が予想されている。足もとでは米国経済の「ソフトランディング」期待が高まっているが、米経済の7割強を占める非製造業の景況感がさえない結果となれば、景気後退への懸念が再燃する可能性がある。

 米10年債利回りは8月22日に2007年11月以来の水準となる4.36%台まで切り上げた後は上昇が一段落しているが、引き続き高い水準での推移が続いており、ドル円の日米金利差拡大を背景とした上昇トレンドは変わっていない。本日も高田日銀審議委員は、2%の物価目標の持続的・安定的な実現には「まだ距離がある」とし、「現行の大規模な金融緩和を粘り強く続ける必要がある」と強調した。日銀が早い段階で金融政策の正常化に踏み切るとの期待は高まっていない。一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)の早期の利上げ終了の可能性は後退している。最近、原油相場が再び上昇しており、原油高がインフレを加速させる可能性も除外できないことも、ドルの下支えとなりそうだ。

・想定レンジ上限
 ドル円は本日これまでの高値147.82円や昨年11月4日高値148.40円が上値めど。

・想定レンジ下限
 ドル円は5日安値146.39円や21日移動平均線145.89円が下値めど。

(金)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。