NY為替見通し=ドル円、米市場休場で材料難も底堅い動きか

 中国・日本株に続いて、欧州株も堅調な動きになっていることも支えに、ドル円は先週末の高値を上抜けし、一時146.46円まで上値を伸ばした後146円前半で底堅い動きとなっている。

 本日は米市場がレーバーデーの祝日で、株式・債券市場が休場となり、手がかりが乏しく動意に欠ける相場展開が見込まれる。先週末の米雇用統計を通過し、ドル円は堅調地合いが維持され底堅い動きになりそうだが、上下に振れやすくなっており、閑散取引のなか一時的な乱高下にも注意したい。先週末に発表された8月米雇用統計では、非農業部門雇用者数が予想を上回るも前月分は下方修正された。また、失業率や平均時給は予想よりも悪化した。ドル円は米雇用統計の発表直後こそ売りに押されたが、その後の8月米製造業PMI改定値や8月米ISM製造業景気指数などが予想を上回る結果になったこともあり、米長期金利の上昇に伴いドル円も急速に買い戻された。

 8月の米雇用統計は、米連邦準備理事会(FRB)が引き締め姿勢を緩和させるとの観測を強める結果になった。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」で利上げを予想する確率はわずかに低下したものの、引き続き11月か12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で1回の利上げを実施するとの見方が優勢となっている。9月FOMCでの金利据え置きは織り込み済みで、13日に発表予定の8月米消費者物価指数(CPI)など米経済指標を確認しながら年内の追加利上げがあるかどうかを見極める展開が続きそうだ。

・想定レンジ上限
 ドル円は8月30日高値146.54円や節目の147円が上値めど。

・想定レンジ下限
 ドル円は日足一目均衡表・転換線145.91円や21日移動平均線145.42円が下値めど。

(金)
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