NY為替見通し=米PCEコアデフレーター・月末フィックスに要注目
本日のNY時間での注目点は主に2点になる。1点目は日本時間22時半に発表される10月米個人消費支出(PCE)。中でも食品とエネルギーを除いた「PCEコアデフレーター」は、米連邦準備理事会(FRB)が最重要視しているインフレ指標ということで注目度が高い。
消費者物価指数(CPI)が家計への調査(Household Surveys)に対して、PCEはGDPと企業への調査(GDP report and from Suppliers)ということで、同じインフレ指標でもカバレッジが異なる。より広範囲だが、価格変動カテゴリーを平滑化することで、PCEはCPIよりも変動幅が限られるとされている。10月のPCEコアデフレーターの予想は前年比+3.5%となっており、7月+4.3%、8月+3.8%、9月+3.7%から順調に低下する予想となっている。
CMEグループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、来年5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利下げ予想が77%強となり、1カ月前の38%弱から急速に利下げ派が増加している。順調にインフレ低下が確認された場合には、米金利低下によりドルの頭が抑えられることになりそうだ。
2点目は月末ということでロンドンフィキシングの値動きは警戒したい。先月末もロンドン16時(日本時間1時)に向けてドルが対円、対ユーロなどで買いが優勢となった。フィキシングに関しては過去に複数の銀行がカルテルを組むようなこともあり問題になったことで、直前までかん口令が敷かれ、出たとこと勝負という状況になるだろうが、すでにユーロに対してはドル買いが進んでいる。フィキシング時は金利などに連れずに大きく動く可能性があることで要注意となる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目途は、日足一目均衡表・雲の下限147.62円。その上は昨日高値147.90円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目途は、昨日安値146.67円。その下は9月11日安値145.91円。
(松井)
消費者物価指数(CPI)が家計への調査(Household Surveys)に対して、PCEはGDPと企業への調査(GDP report and from Suppliers)ということで、同じインフレ指標でもカバレッジが異なる。より広範囲だが、価格変動カテゴリーを平滑化することで、PCEはCPIよりも変動幅が限られるとされている。10月のPCEコアデフレーターの予想は前年比+3.5%となっており、7月+4.3%、8月+3.8%、9月+3.7%から順調に低下する予想となっている。
CMEグループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、来年5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利下げ予想が77%強となり、1カ月前の38%弱から急速に利下げ派が増加している。順調にインフレ低下が確認された場合には、米金利低下によりドルの頭が抑えられることになりそうだ。
2点目は月末ということでロンドンフィキシングの値動きは警戒したい。先月末もロンドン16時(日本時間1時)に向けてドルが対円、対ユーロなどで買いが優勢となった。フィキシングに関しては過去に複数の銀行がカルテルを組むようなこともあり問題になったことで、直前までかん口令が敷かれ、出たとこと勝負という状況になるだろうが、すでにユーロに対してはドル買いが進んでいる。フィキシング時は金利などに連れずに大きく動く可能性があることで要注意となる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目途は、日足一目均衡表・雲の下限147.62円。その上は昨日高値147.90円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目途は、昨日安値146.67円。その下は9月11日安値145.91円。
(松井)