NYマーケットダイジェスト・11日 株年初来高値・金利上昇・円安

(11日終値)
ドル・円相場:1ドル=146.16円(前営業日比△1.21円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.34円(△1.29円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0765ドル(△0.0002ドル)
ダウ工業株30種平均:36404.93ドル(△157.06ドル)
ナスダック総合株価指数:14432.49(△28.52)
10年物米国債利回り:4.23%(△0.01%)
WTI原油先物1月限:1バレル=71.32ドル(△0.09ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=1993.7ドル(▲20.8ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は続伸。欧州市場序盤に「日銀は賃金と物価の好循環の実現に向けた十分な確証が得られていないため、マイナス金利やイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の撤廃などを今月急ぐ必要はほとんどないとの認識」との観測報道が伝わり、全般円売りが進んだ影響が残った。低調な米3年債入札を手掛かりに米長期金利が上昇するとドル買いも優勢となり、一時146.59円と日通し高値を更新した。
 ただ、引けにかけては伸び悩んだ。米長期金利が上昇幅を縮めたことでドル円にも売りが出て、一時146.07円付近まで下押しした。

・ユーロドルは小反発。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.28%台まで上昇するとユーロ売り・ドル買いが先行。1時30分過ぎに一時1.0742ドルと日通し安値を更新した。ただ、米10年債利回りが4.22%台まで上昇幅を縮めると1.0770ドル付近まで持ち直した。
 もっとも、今日一日の値幅は0.0037ドル程度と小さかった。今週は11月米消費者物価指数(CPI)や米連邦公開市場委員会(FOMC)、欧州中央銀行(ECB)定例理事会など重要イベントが予定されているとあって、持ち高を一方向に傾ける動きは限られた。

・ユーロ円は続伸。日銀が金融政策の修正に早期に動くとの観測が後退する中、全般円売りが優勢になると一時157.68円と本日高値を付けた。ただ、そのあとは157円台前半でのもみ合いに終始した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、昨年1月以来の高値となった。前週末発表の11月米雇用統計を受けて景気懸念が後退する中、この日も買いが続いた。米連邦準備理事会(FRB)が来年前半にも利下げに転じるとの観測も相場を下支えした。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日続伸し、昨年4月以来の高値で取引を終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も年初来高値を更新した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続落。3年債や10年債入札が低調な結果となったことを受けて売りが出たものの、引けにかけては下げ渋った。11月米CPIやFOMCを前に持ち高調整目的の買いが入った。

・原油先物相場は小幅に続伸。欧州時間は売りが先行したが、米政府が戦略石油備蓄を積み増すために原油購入に動いていることが支えとなった。

・金先物相場は3日続落。米長期金利の上昇を背景に金利を生まない金に売りが集まり、一時1991.2ドルと11月20日以来の安値を付けた。


(中村)
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