NYマーケットダイジェスト・13日 ダウ最高値・金利低下・ドル安

(13日終値)
ドル・円相場:1ドル=142.89円(前営業日比▲2.56円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=155.38円(▲1.62円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0874ドル(△0.0080ドル)
ダウ工業株30種平均:37090.24ドル(△512.30ドル)
ナスダック総合株価指数:14733.96(△200.56)
10年物米国債利回り:4.02%(▲0.18%)
WTI原油先物1月限:1バレル=69.47ドル(△0.86ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=1997.3ドル(△4.1ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>    <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比)   7.4%        2.8%
11月米卸売物価指数(PPI)
前月比                0.0%      ▲0.4%・改
前年比                0.9%      1.2%・改
食品とエネルギーを除くコア指数
前月比                0.0%       0.0%
前年比                2.0%      2.3%・改
米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利
               5.25-5.50%で据え置き  5.25-5.50%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は大幅に続落。11月米卸売物価指数(PPI)が予想を下回ったことが分かると、全般ドル売りが先行。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言が「市場で広がっている来年の利下げ観測を後押しする内容だった」との受け止めから、米金利が急低下するとドル売りが加速した。5時過ぎには一時142.65円まで大きく値を下げた。なお、米10年債利回りは一時4.0051%前後と8月10日以来の低水準を更新した。
 FRBは12-13日に開いたFOMCで市場予想通りFFレートの誘導目標を5.25-5.50%に据え置くことを決めたと発表。政策金利見通し(ドット・チャート)では2024年末時点の中央値を5.125%(5.00-5.25%)から4.625%(4.50-4.75%)に下方修正し、来年3回の利下げを想定していることが示唆された。また、パウエルFRB議長は会見で「インフレは緩和したものの、依然として高すぎる」「FOMCは適切であれば追加引き締めの用意」としながらも、「きょうの会合で利下げのタイミングを協議した」「FOMCは現状維持が長すぎる場合のリスクを認識」などと語った。

・ユーロドルは3日続伸。11月米PPIが米国のインフレ鈍化を裏付ける内容だったことから、全般ドル売りが先行。FOMCの結果を受けて米利下げ観測が高まると、ドル売りが加速した。前日の高値1.0827ドルを上抜けて一時1.0896ドルまで上値を伸ばした。
 なお、市場では「FOMCの内容はかなりハト派的だった」との声が聞かれた。

・ユーロ円は続落。ユーロドルの上昇につれた買いが入った半面、ドル円の急落につれた売りが出ると一時本日安値となる155.38円まで値を下げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸し、史上最高値を更新した。FOMCの結果やパウエルFRB議長の会見が「市場で広がっている来年の利下げ観測を後押しする内容だった」との見方から、株買いが優勢となった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5日続伸し、昨年1月以来の高値で取引を終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も昨年1月以来の高値を更新した。

・米国債券相場で長期ゾーンは大幅続伸。FOMCの結果やパウエルFRB議長の会見が「かなりハト派的だった」との受け止めから、債券買いが膨らんだ。利回りは一時4.0051%前後と8月10日以来の低水準を更新した。

・原油先物相場は反発。週間在庫統計で原油在庫が大幅な取り崩しとなったため、需給の引き締まりが意識され買いが優勢となった。

・金先物相場は5日ぶりに反発。FOMCの結果公表を前に持ち高調整の買いが散見された。ハト派的なFOMC決定を受けて通常取引終了後には一時2037ドル台まで急伸した。

(中村)
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