NY株見通し-今週は11月個人消費支出 (PCE) 価格指数などの物価指標に注目

 今週のNY市場は物価指標に注目。先週はダウ平均が2.92%高、S&P500が2.49%高、ナスダック総合が2.85%高とそろって7週続伸した。米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通りに3会合連続で政策金利が据え置かれ、メンバーのFF金利見通し(ドットプロット)で来年3回の利下げが示唆されたことや、これを受けて米10年債利回りが大きく低下したことが追い風となった。ダウ平均は週後半に3日連続で史上最高値を更新し、S&P500も最高値まで2%未満に迫った。ナスダック総合は最高値まで約8%となったものの、金融を除く時価総額上位銘柄で構成されるナスダック100指数は2021年11月19日以来、2年1カ月ぶりに終値の最高値を更新した。

 今週はインフレ沈静化を判断するために米連邦準備制度理事会(FRB)が注目する物価指標に注目する展開か。2023年のFOMCをすべて通過し、年末ラリーが期待される一方、主要3指数がそろって7週続伸し、ダウ平均とナスダック100指数が史上最高値を更新したことで高値警戒感が強まることも予想される。金曜日に発表される11月個人消費支出 (PCE) 価格指数は、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアPCE価格指数が前月比で+0.2%と10月から横ばいが見込まれ、前年比では+3.4%と10月の+3.5%から鈍化が予想されている。コアPCE価格指数でインフレ沈静化見通しが強まれば、来年の利下げ見通しが一段と強まることで株式市場の堅調持続が期待される。このほかの経済指標は11月住宅着工件数、11月中古住宅販売件数、7-6月期GDP確報値新規失業保険申請件数、11月新築住宅販売件数など。企業決算はオアクセンチュア、マイクロン・テクノロジー、ペイチェックス、カーマックスなどが発表予定。

 今晩の米経済指標・イベントは12月NAHB住宅市場指数など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:12月18日、14:00)
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