NY為替見通し=米経済指標、弱い結果となればドル下値模索続くか注目

 昨年末時点での米国の2024年の金利見通しについて、金利先物市場では6回もしくは7回の利下げを織り込む一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ予想は3回に留まるなど、大きく乖離したまま年を越すこととなった。

 本日のNY市場では、12月米製造業購買担当者景気指数(PMI)・改定値や11月米建設支出が発表される。その中でもPMIについて、市場予想は48.4と速報値の48.2から若干の改善が見込まれているとはいえ、好不況の分岐点とされる50は下回るとみられている。また、今回のPMIは改定値ということもあり速報値と比べるとインパクトは薄くなりがちだが、よほどの上振れとならない限り、米早期利下げ観測がくすぶる中ではドル売りの手掛かり材料になりやすいとみる。

 ドル円は日足一目均衡表で三役逆転の売りシグナルが点灯中。本日朝方の下押しで割り込めなかった昨年12月29日安値140.80円を割ってしまうと、12月28日安値140.25円に向けて下値を試すことも考えられる。

 なお、令和6年能登半島地震の影響に対するNY勢の反応には念のため注意したい。本日の東京市場では本邦休場の中、地震による影響を懸念して「日銀のマイナス金利の早期解除が困難になったのではないか」との思惑が一部で広がり、ドル円が上昇した場面もあった。


・想定レンジ上限
 ドル円は日足一目均衡表の転換線141.94円。超えると12月27日高値142.85円。

・想定レンジ下限
 ドル円は12月29日安値140.80円。割ると12月28日安値140.25円。

(川畑)
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