NY為替見通し=ドル買いの流れ続くか、米雇用関連指標に注目

 ドル円相場は年初から堅調に推移しており、本日の東京市場では143円台後半まで続伸した。明日の12月米雇用統計を前に、本日のNY市場では雇用に関連する経済指標の発表が複数予定されており、これらを通してドル買いの持続力が問われる展開が予想される。

 本日の米雇用関連として、12月チャレンジャー人員削減数(前回:-40.8%)や12月ADP雇用統計(予想:+11.5万人、前回:+10.3万人)、前週分新規失業保険申請件数(予想:21.6万件、前回:21.8万件)などが発表予定。その中でも重要視されそうなADPについては、前月からの増加が見込まれている。昨日の11月雇用動態調査(JOLTS)求人件数は市場予想を下回るも前月分は上回る結果となったほか、12月ISM製造業景況指数の雇用指数は48.1と好不況の分岐点となる50に届かなかったが前月からは改善など、それほど悲観する内容ではなかった。本日発表される指標が全体的に見てまずまずの内容となるようならば、ドル買いは続く可能性がある。

 ドル円はテクニカル面では、日足一目均衡表の転換線141.99円を上抜いて上値を伸ばしている。欧州市場序盤は144円の節目を前に上昇一服の場面もあったが、下押しも限定された。大台を超えていくようだと、基準線144.38円に向けた続伸もあるだろう。反対に予想より弱い結果が相次いだとしても、明日の雇用統計の前哨戦と考えると、本日安値142.86円や2日高値142.21円など142円台はサポートになりやすいとみる。

 なお昨日は、米要人発言を受けた利下げ期待の後退により米長期金利が上昇すると、ドルが買われる場面が見られた。本日、主だった米要人発言は予定されていないが、引き続き米長期金利の動向には注意したい。


・想定レンジ上限
 ドル円は日足一目均衡表の基準線144.38円、超えると昨年12月19日高値144.96円。

・想定レンジ下限
 ドル円は本日安値142.86円、割ると2日高値142.21円。

(川畑)
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