ロンドン為替見通し=ECB副総裁、ポルトガル中銀総裁の発言に対する見解に注目

 本日のロンドン為替市場ではユーロ圏発の材料が乏しいなか、デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁の講演内容に注目が集まるか。その他、欧州からだと12月ノルウェー消費者物価指数(CPI)が発表予定。

昨日は、センテノ・ポルトガル中銀総裁がECBの政策変更について「5月より前に決断する可能性もある」と述べた。同総裁はどちらかというとハト派に見られており、また、短期金融市場はすでに4月利下げをほぼ織り込んでいるため、発言自体はサプライズという訳ではない。しかしながら本日、金融政策に対して中立的なデギンドス副総裁がポルトガル中銀総裁の見解を否定しないということになれば、ユーロドルが下値を試す場面もありそうだ。

 米長期金利の動向も気になるところ。しかしながら、本日ニューヨーク午後に米10年債の入札を控えており、欧州市場では金利の方向感は出難いだろう。上昇や低下したとしても結局は同じ水準に戻ってきた、ということは十分にあり得る。

 欧州序盤には、12月ノルウェー消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.2%/前年比4.8%)が発表予定。前年比は前回から横ばい予想と、ノルゲバンク(ノルウェー中銀)のインフレ目標2.0%には距離がある水準。CPIは昨年9月の3.3%を底に上昇基調であり、物価改善に金融当局が手間取っている様子が見て取れる。約2週間後には中銀会合が予定されており、結果次第では追加利上げへの思惑が高まりそうだ。

想定レンジ上限
・ユーロドル、5日高値1.0998ドル
・ノルウェー・クローネ(NOK)円、昨年12月27日高値14.13円

想定レンジ下限
・ユーロドル、5日安値1.0877ドル
・ノルウェー・クローネ(NOK)円、2日安値13.69円


(小針)
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