NYマーケットダイジェスト・17日 株安・金利上昇・円安

(17日終値)
ドル・円相場:1ドル=148.16円(前営業日比△0.97円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.24円(△1.18円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0883ドル(△0.0008ドル)
ダウ工業株30種平均:37266.67ドル(▲94.45ドル)
ナスダック総合株価指数:14855.62(▲88.73)
10年物米国債利回り:4.10%(△0.04%)
WTI原油先物2月限:1バレル=72.56ドル(△0.16ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=2006.5ドル(▲23.7ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>    <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比)   10.4%       9.9%
12月米小売売上高
前月比                0.6%       0.3%
自動車を除く前月比          0.4%       0.2%
12月米輸入物価指数(前月比)     0.0%     ▲0.5%・改
12月米鉱工業生産指数(前月比)    0.1%      0.0%・改
設備稼働率              78.6%     78.6%・改
11月米企業在庫(前月比)       ▲0.1%      ▲0.1%
1月NAHB住宅市場指数         44         37

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続伸。米商務省が発表した12月米小売売上高が前月比0.6%増と予想の0.4%増を上回り、自動車を除いたベースでも前月比0.4%増と予想の0.2%増より強い内容だったことが分かると、米連邦準備理事会(FRB)が早い時期に利下げに転じるとの見方が後退。米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが優勢となった。12月米鉱工業生産や1月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数が予想を上回ったことも相場の支援材料となり、1時前に一時148.52円と昨年11月28日以来の高値を更新した。米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.1268%前後と昨年12月13日以来約1カ月ぶりの高水準を記録した。
 なお、金利スワップ市場では3月までにフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジが0.25%引き下げられる確率が約50%に低下した。

・ユーロドルは小反発。予想を上回る米経済指標を受けて米金利の上昇とともにドル高が進むと、1時前に一時1.0845ドルと昨年12月13日以来の安値を付けた。ただ、欧州中央銀行(ECB)高官から早期利下げ観測をけん制する発言が相次ぐ中、一本調子で下落する展開にはならなかった。NY終盤には1.0883ドル付近まで持ち直している。

・ユーロ円は3日続伸。日銀の早期政策修正観測が後退する一方、ECBによる早期利下げの観測が後退しており、円売り・ユーロ買いが出やすい地合いとなった。6時前には一時161.30円と昨年12月1日以来の高値を更新した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落。12月米小売売上高など予想を上回る米経済指標が相次ぐと、FRBが早い時期に利下げに転じるとの見方が後退し、株売りが優勢となった。米長期金利の上昇で、株式の相対的な割高感を意識した売りも出やすかった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは続落。この日発表の米経済指標が予想より強い結果となったことを受けて、FRBによる早期利下げ観測が後退すると債券売りが広がった。利回りは一時4.1268%前後と昨年12月13日以来約1カ月ぶりの高水準を付けた。

・原油先物相場は小幅反発。この日発表された10-12月期中国国内総生産(GDP)が予想を下回る結果となり、世界的なエネルギー需要への懸念から売りが先行。一時70.50ドルまで下押す場面があったものの、その後は徐々に買い戻しが進み、引け前にプラス圏に浮上した。なお、石油輸出国機構(OPEC)は月報で2024年の世界石油需要は前年比で日量225万バレル増えるとの昨年12月の見通しを据え置いた。

・金先物相場は続落。12月米小売売上高など米経済指標が総じて良好な結果となり、米国の早期利下げ期待が後退。米長期金利が上昇するなか、金利を生まない資産である金の投資妙味が弱まった。

(中村)
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