週間為替展望(豪ドル/ZAR)-ZAR、SARB会合に注目
◆豪ドル、対円では日銀金融政策決定会合で動意づく可能性
◆NZドル、10-12月期 CPIでインフレ鈍化が確認できるか
◆ZAR、SARB会合に注目
予想レンジ
豪ドル円 95.00-100.00円
南ア・ランド円 7.50-8.00円
1月22日週の展望
豪ドルは対円で神経質な展開が続きそうだ。今年に入ってから米長期金利の上昇とともに為替市場ではドル買いの流れが強まっており、豪ドルも対ドルでは売りに押される展開が続いている。一方、豪ドル円はドル円の上昇によって相殺される格好となり、足もとでは方向感を欠いた動き。来週も基本的には米金利やドル相場などの動向をにらんだ動きとなりそうだ。
ただ、来週は22-23日に日銀金融政策決定会合が控えていることから、円相場が全般に動意づく可能性もある。日銀による早期の政策正常化観測は後退しているが、次回(3月18-19日)以降の政策修正を見据えて思惑的な動きが進む可能性もあり、豪ドル円も含めてクロス円全般でやや荒い値動きとなることに警戒しておきたい。植田日銀総裁の記者会見にも注意が必要。植田総裁はこれまで「物価安定の確度はなお不十分であり、目標実現の確度高まれば政策の変更を検討」「今年の春闘ではっきりとした賃上げが続くかが重要なポイント」などの見解を示しているが、今回の会見から改めて金融政策のヒントを探りたい。なお、来週は豪州では23日に12月NAB企業景況感指数が発表されるほか、26日はオーストラリア・デーの祝日で休場となる。
隣国のニュージーランド(NZ)では24日に10-12月期消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。NZ準備銀行(RBNZ)はインフレ率が2024年後半までに目標範囲内(1-3%)に低下するとの予測に基づき、2025年半ばまで利下げはないとの見通しを示しているが、RBNZの思惑通りにインフレ鈍化が確認できるか注意しておきたい。
南アフリカ・ランド(ZAR)は荒い値動きに警戒が必要となりそうだ。今週は南アフリカ準備銀行(SARB)の金融政策決定会合が25日に予定されており、注目を集めるだろう。市場では政策金利は8.25%で据え置かれるとの見方が大勢を占めており、ポイントはSARBによるインフレ見通しなどになる。クガニャゴ総裁は前回(昨年11月23日)の会合後に「インフレ見通しに対して深刻な上振れリスクが依然として残る」「MPCは強い警戒を維持しており、リスクが現実化し始める場合には行動する用意がある」などと言及していたが、今回もインフレ警戒姿勢を維持するか注目しておきたい。また、24日には12月CPI、25日には12月卸売物価指数(PPI)なども控えているため、同国のインフレ動向も併せて注意したいところだ。
1月15日週の回顧
豪ドルは対ドルで弱含み、対円ではもみ合いとなった。米長期金利の上昇に伴うドル買いの動きが目立つなか、豪ドルも対ドルでは売りに押された。一方、対ドルでの下落分をドル円の上昇が相殺する格好となったため、対円ではやや方向感を欠いた動きとなった。
ZARも対ドルではさえない動きとなったが、対円では比較的狭いレンジ内でのもみ合いが続いた。今週は南アフリカから重要なイベント・経済指標などがなかったこともあり、ドル相場など外部要因につれた動きとなった。(了)
◆NZドル、10-12月期 CPIでインフレ鈍化が確認できるか
◆ZAR、SARB会合に注目
予想レンジ
豪ドル円 95.00-100.00円
南ア・ランド円 7.50-8.00円
1月22日週の展望
豪ドルは対円で神経質な展開が続きそうだ。今年に入ってから米長期金利の上昇とともに為替市場ではドル買いの流れが強まっており、豪ドルも対ドルでは売りに押される展開が続いている。一方、豪ドル円はドル円の上昇によって相殺される格好となり、足もとでは方向感を欠いた動き。来週も基本的には米金利やドル相場などの動向をにらんだ動きとなりそうだ。
ただ、来週は22-23日に日銀金融政策決定会合が控えていることから、円相場が全般に動意づく可能性もある。日銀による早期の政策正常化観測は後退しているが、次回(3月18-19日)以降の政策修正を見据えて思惑的な動きが進む可能性もあり、豪ドル円も含めてクロス円全般でやや荒い値動きとなることに警戒しておきたい。植田日銀総裁の記者会見にも注意が必要。植田総裁はこれまで「物価安定の確度はなお不十分であり、目標実現の確度高まれば政策の変更を検討」「今年の春闘ではっきりとした賃上げが続くかが重要なポイント」などの見解を示しているが、今回の会見から改めて金融政策のヒントを探りたい。なお、来週は豪州では23日に12月NAB企業景況感指数が発表されるほか、26日はオーストラリア・デーの祝日で休場となる。
隣国のニュージーランド(NZ)では24日に10-12月期消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。NZ準備銀行(RBNZ)はインフレ率が2024年後半までに目標範囲内(1-3%)に低下するとの予測に基づき、2025年半ばまで利下げはないとの見通しを示しているが、RBNZの思惑通りにインフレ鈍化が確認できるか注意しておきたい。
南アフリカ・ランド(ZAR)は荒い値動きに警戒が必要となりそうだ。今週は南アフリカ準備銀行(SARB)の金融政策決定会合が25日に予定されており、注目を集めるだろう。市場では政策金利は8.25%で据え置かれるとの見方が大勢を占めており、ポイントはSARBによるインフレ見通しなどになる。クガニャゴ総裁は前回(昨年11月23日)の会合後に「インフレ見通しに対して深刻な上振れリスクが依然として残る」「MPCは強い警戒を維持しており、リスクが現実化し始める場合には行動する用意がある」などと言及していたが、今回もインフレ警戒姿勢を維持するか注目しておきたい。また、24日には12月CPI、25日には12月卸売物価指数(PPI)なども控えているため、同国のインフレ動向も併せて注意したいところだ。
1月15日週の回顧
豪ドルは対ドルで弱含み、対円ではもみ合いとなった。米長期金利の上昇に伴うドル買いの動きが目立つなか、豪ドルも対ドルでは売りに押された。一方、対ドルでの下落分をドル円の上昇が相殺する格好となったため、対円ではやや方向感を欠いた動きとなった。
ZARも対ドルではさえない動きとなったが、対円では比較的狭いレンジ内でのもみ合いが続いた。今週は南アフリカから重要なイベント・経済指標などがなかったこともあり、ドル相場など外部要因につれた動きとなった。(了)