5日香港株=軟調か、米早期利下げ期待の交代と米長期金利の上昇を嫌気

 5日の香港市場は軟調か。先週末に発表された米1月雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)が35.3万人増と市場予想の18.0万人増や前月の21.6万人増を大きく上回り、失業率も3.7%と予想の3.8%を下回る強い結果となった。平均賃金は前月比+0.6%、前年比+4.5%とそれぞれ予想の+0.3%、+4.1%を上回る伸び。これを受けて米10年債利回りは前日の3.863%から4.023%へと0.161%ポイントの大幅上昇となった。米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退したことや、米長期金利の上昇を嫌気して香港市場ではリスクを回避する動きが広がる可能性がある。

 米中対立の激化に対する懸念や、中国経済の先行き不安も引き続き重荷となるだろう。春節(旧正月)の大型連休を前に、見送り気分が漂う可能性もある。一方、中国政府の景気対策や相場対策に対する根強い期待が下値を支えるだろう。

 前週末のNY市場でダウ平均は続伸し、連日で終値の最高値を更新。好決算を発表したメタ・プラットフォームズとアマゾン・ドット・コムが大幅高となり相場をけん引した。ハイテク株主体のナスダック総合も続伸した。一方、同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(00005)が香港終値を上回った半面、AIAグループ(01299)、中国建設銀行(00939)、テンセント(00700)、アリババ集団(09988)などが下回って引けた。
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