ニューヨーク外国為替市場概況・12日 ドル円、小反発

 12日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小反発。終値は149.35円と前営業日NY終値(149.29円)と比べて6銭程度のドル高水準だった。米10年債利回りが4.14%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。21時30分前に一時148.93円と日通し安値を更新した。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。日銀の低金利政策が続くとの見方が強まる中、日経平均先物の大幅上昇とともにリスク選好の円売り・ドル買いが出た。米10年債利回りが4.19%台まで上昇したこともドル買いを促し、1時過ぎには一時149.48円と日通し高値を更新した。
 もっとも、9日に付けた年初来高値149.58円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米10年債利回りが再び低下したことも相場の重し。

 ユーロドルは5営業日ぶりに小反落。終値は1.0772ドルと前営業日NY終値(1.0784ドル)と比べて0.0012ドル程度のユーロ安水準となった。米長期金利が上昇するとユーロ売り・ドル買いが先行し、0時30分前に1.0756ドルと日通し安値を付けたものの、5・6日の安値1.0723ドルがサポートとして意識されると下げ渋った。米長期金利が再び低下したこともユーロ買い・ドル売りを誘った。
 なお、ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事は「利下げが近い将来、適切になるとは考えていない」「FRBがいつ、どの程度利下げを行うか予測するには時期尚早」と述べ、市場の早期利下げ観測をけん制した。

 ユーロ円は4日ぶりに小幅反落。終値は160.88円と前営業日NY終値(161.00円)と比べて12銭程度のユーロ安水準。22時前に一時160.38円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり161.06円付近まで切り返した。ドル円の上昇につれた買いが入ったほか、日経平均先物の上昇に伴うリスク・オンの円売りが出た。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物3月物は9日の大証終値比700円高の3万7590円まで上昇する場面があった。

 代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは堅調だった。対ドルでは一時5万0327ドル前後と2021年12月以来の高値を付けたほか、対円では750万円台と21年11月以来の高値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:148.93円 - 149.48円
ユーロドル:1.0756ドル - 1.0806ドル
ユーロ円:160.38円 - 161.10円

(中村)
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