NYマーケットダイジェスト・14日 株反発・金利低下・ドル安

(14日終値)
ドル・円相場:1ドル=150.58円(前営業日比▲0.22円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.53円(△0.05円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0727ドル(△0.0018ドル)
ダウ工業株30種平均:38424.27ドル(△151.52ドル)
ナスダック総合株価指数:15859.15(△203.55)
10年物米国債利回り:4.25%(▲0.06%)
WTI原油先物3月限:1バレル=76.64ドル(▲1.23ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=2004.3ドル(▲2.9ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比)   ▲2.3%      3.7%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ユーロドルは3日ぶりに反発。欧州市場では米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測の後退を背景にユーロ売り・ドル買いが優勢となり、一時1.0695ドルと昨年11月14日以来3カ月ぶりの安値を付ける場面があった。
 ただ、デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁がECBの早期利下げに慎重な姿勢を示すと買い戻しが優勢に。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.24%台まで低下したこともユーロ買い・ドル売りを促し、2時前に一時1.0735ドルと日通し高値を付けた。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.66と日通し安値を付けた。

・ドル円は3日ぶりに反落。前日の1月米CPIの上振れを受けて急伸した反動が出たほか、米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入り、3時過ぎに一時150.35円と日本時間夕刻に付けた日通し安値に面合わせした。ただ、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いは出やすく、下押しも限定的だった。

・ユーロ円は小幅ながら続伸。日本時間夕刻に一時160.96円と日通し安値を付けたものの、前日の安値160.79円がサポートとして働くと下げ止まった。米国株や日経平均先物の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ユーロ買いが優勢となり、取引終了間際に161.59円と日通し高値を更新した。

・代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインはこの日も買いが優勢となった。対ドルでは一時5万2053ドル前後と2021年12月以来の高値を付けたほか、対円では782万円台と史上最高値を更新した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。前日に急落した反動で、ハイテク株や景気敏感株の一角に押し目買いが入った。市場では「米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの期待は根強く、押し目買いが入りやすかった」との声が聞かれた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発。米長期金利が低下したことで、高PER(株価収益率)のハイテク株には買いが入った。

・米国債券相場で長期ゾーンは4日ぶりに反発。表面利率4.000%の10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は高い)4.25%で終えた。足もとで相場下落が続いたあとだけに持ち高調整目的の買いが入った。グールズビー米シカゴ連銀総裁が「インフレが目標である2%に低下するまで利下げを待つべきではない」と話したことも買いを誘った。

・原油先物相場は8日ぶりに反落。序盤は石油輸出国機構(OPEC)の月報が、石油需要の上振れの可能性を言及したことで原油先物価格は堅調に推移していた。しかしながら、米エネルギー省(EIA)が発表した石油在庫統計で、原油在庫が大幅な積み増しとなると、一転原油価格は下げに転じ8営業日ぶりに反落して引けた。

・金先物相場は5日続落。昨日の米CPI発表後から米金利が高い水準を維持していたことで、金先物は一時昨年11月中旬以来となる2000ドルを割り込んだ。もっとも、徐々に米長期金利が前日比では低下したことで、金先物も下げ幅を縮小して引けた。

(中村)
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