ニューヨーク外国為替市場概況・4日 ドル円、続伸

 4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は150.53円と前営業日NY終値(150.12円)と比べて41銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.23%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行。22時30分前に一時150.57円と日通し高値を更新した。
 ただ、1日の高値150.72円や2月13日に付けた年初来高値150.89円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。市場では「今週予定されているパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言や2月米雇用統計などの重要イベントを控えて、一本調子で上昇する展開にはならなかった」との声も聞かれた。

 ユーロドルも続伸。終値は1.0856ドルと前営業日NY終値(1.0837ドル)と比べて0.0019ドル程度のユーロ高水準だった。ユーロ豪ドルやユーロNZドルなど一部ユーロクロスの上昇につれた買いが入ると、1時過ぎに一時1.0867ドルと日通し高値を付けた。ただ、7日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に一本調子で上昇する展開にはならなかった。今日の安値は日本時間夕刻に付けた1.0838ドルで値幅は0.0029ドル程度だった。
 なお、ボスティック米アトランタ連銀総裁は「FRBは年内に0.25%の利下げを2回実施することが適切」との考えを改めて表明したうえで、「現在の経済の力強さが小さな泡となり、インフレを巡る新たな局面に発展しないよう、FRBは微妙なラインを歩いている」と語った。

 ユーロ円も続伸した。終値は163.42円と前営業日NY終値(162.68円)と比べて74銭程度のユーロ高水準。全般ユーロ買いが進んだ流れに沿って一時163.52円と日通し高値を更新した。

 代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは上値を試す展開。対ドルでは一時6万7889ドル前後と2021年11月以来の高値を付けたほか、対円では1000万円台を突破し史上最高値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:149.84円 - 150.57円
ユーロドル:1.0838ドル - 1.0867ドル
ユーロ円:162.50円 - 163.52円

(中村)
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