NYマーケットダイジェスト・7日 株高・金利低下・ドル安
(7日終値)
ドル・円相場:1ドル=148.05円(前営業日比▲1.33円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.08円(▲0.73円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0948ドル(△0.0049ドル)
ダウ工業株30種平均:38791.35ドル(△130.30ドル)
ナスダック総合株価指数:16273.38(△241.84)
10年物米国債利回り:4.08%(▲0.02%)
WTI原油先物4月限:1バレル=78.93ドル(▲0.20ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=2165.2ドル(△7.0ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
2月米企業の人員削減数(前年比) 8.8% ▲20.0%
1月米貿易収支 674億ドルの赤字 642億ドルの赤字・改
10-12月期米非農業部門労働生産性改定値
前期比 3.2% 3.2%
前週分の米新規失業保険申請件数 21.7万件 21.7万件・改
(各市場の動き)
・ユーロドルは続伸。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、市場予想通り政策金利を4.50%で据え置くことを決めたと発表。声明では「前回理事会以降、インフレはさらに低下した」としたうえで、今年のインフレ率見通しを従来の2.7%から2.3%に下方修正した。ECBの利下げ観測が高まると全般ユーロ売りが先行し、23時前に一時1.0868ドルと日通し安値を付けた。なお、短期金融市場では年内に想定される利下げ幅が1%と0.25%の利下げが4回実施されることを織り込む場面があった。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ラガルドECB総裁が理事会後の会見で「インフレに関する確信は十分ではない」「ECBの景気抑制的な政策の時期は当面続くだろう」「今回の会合で利下げは議論しなかった」と発言。全般ユーロを買い戻す動きが広がり、5時30分過ぎに1.0949ドルと1月16日以来の高値を更新した。
欧米株価の上昇を背景にリスク・オンのドル売りも出た。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.81と1月24日以来の低水準を付けた。
・ドル円は3日続落。日銀の早期政策修正観測が高まる中、NY勢参入後も円買い・ドル売りの流れが続いた。22時30分前には一時147.59円と2月2日以来の安値を付けた。
ただ、売り一巡後は148.30円付近まで下げ渋る場面があった。一時は4.0498%前後と2月5日以来の低水準を付けた米10年債利回りが4.12%台まで上昇したことなどが相場を下支えした。欧米株価の上昇や日経平均先物の持ち直しに伴う円売りも出た。
もっとも、対ユーロ中心にドル売りが強まると再び上値が重くなった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米上院銀行委員会で「FRBが利下げに着手するために必要なインフレ低下に対する確信はそう遠くない(not far)将来に得られる」との考えを示したことも相場の重しとなった。
・ユーロ円は3日続落。日銀が金融政策の修正に早期に動くとの観測が円買いを促し、22時30分過ぎに一時160.56円と2月12日以来の安値を付けたが、売り一巡後は買い戻しが優勢となった。ラガルドECB総裁の発言や株高が円売り・ユーロ買いを誘った。5時30分過ぎには162.14円付近まで値を戻した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。アナリストが投資判断や目標株価を引き上げたエヌビディアが4%超上昇すると、他の半導体関連株にも買いが波及した。パウエルFRB議長が米上院銀行委員会で「FRBが利下げに着手するために必要なインフレ低下に対する確信はそう遠くない将来に得られる」と話したことも買い安心感につながった。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は史上最高値を更新した。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も続伸した。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。序盤は買いが優勢となり、利回りは一時4.0498%前後と2月5日以来の低水準を付けた。ただ、明日の2月米雇用統計を前に上値は重く、利回りは4.12%台まで上昇する場面があった。
・原油先物相場は反落。前日終値を挟んだ水準での方向感を欠いた動きとなった。利益確定目的の売りに押されて一時78.02ドルまで弱含む場面もあったが、その後は79ドル台半ばまで買い戻しが入るなど売りの勢いも長続きしなかった。
・金先物相場は6日続伸。この日も米利下げ観測を手掛かりにしたドル売りの流れが継続。ドル建てで取引される金の割安感が意識され、5日連続で史上最高値を更新した。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=148.05円(前営業日比▲1.33円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.08円(▲0.73円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0948ドル(△0.0049ドル)
ダウ工業株30種平均:38791.35ドル(△130.30ドル)
ナスダック総合株価指数:16273.38(△241.84)
10年物米国債利回り:4.08%(▲0.02%)
WTI原油先物4月限:1バレル=78.93ドル(▲0.20ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=2165.2ドル(△7.0ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
2月米企業の人員削減数(前年比) 8.8% ▲20.0%
1月米貿易収支 674億ドルの赤字 642億ドルの赤字・改
10-12月期米非農業部門労働生産性改定値
前期比 3.2% 3.2%
前週分の米新規失業保険申請件数 21.7万件 21.7万件・改
(各市場の動き)
・ユーロドルは続伸。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、市場予想通り政策金利を4.50%で据え置くことを決めたと発表。声明では「前回理事会以降、インフレはさらに低下した」としたうえで、今年のインフレ率見通しを従来の2.7%から2.3%に下方修正した。ECBの利下げ観測が高まると全般ユーロ売りが先行し、23時前に一時1.0868ドルと日通し安値を付けた。なお、短期金融市場では年内に想定される利下げ幅が1%と0.25%の利下げが4回実施されることを織り込む場面があった。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ラガルドECB総裁が理事会後の会見で「インフレに関する確信は十分ではない」「ECBの景気抑制的な政策の時期は当面続くだろう」「今回の会合で利下げは議論しなかった」と発言。全般ユーロを買い戻す動きが広がり、5時30分過ぎに1.0949ドルと1月16日以来の高値を更新した。
欧米株価の上昇を背景にリスク・オンのドル売りも出た。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.81と1月24日以来の低水準を付けた。
・ドル円は3日続落。日銀の早期政策修正観測が高まる中、NY勢参入後も円買い・ドル売りの流れが続いた。22時30分前には一時147.59円と2月2日以来の安値を付けた。
ただ、売り一巡後は148.30円付近まで下げ渋る場面があった。一時は4.0498%前後と2月5日以来の低水準を付けた米10年債利回りが4.12%台まで上昇したことなどが相場を下支えした。欧米株価の上昇や日経平均先物の持ち直しに伴う円売りも出た。
もっとも、対ユーロ中心にドル売りが強まると再び上値が重くなった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米上院銀行委員会で「FRBが利下げに着手するために必要なインフレ低下に対する確信はそう遠くない(not far)将来に得られる」との考えを示したことも相場の重しとなった。
・ユーロ円は3日続落。日銀が金融政策の修正に早期に動くとの観測が円買いを促し、22時30分過ぎに一時160.56円と2月12日以来の安値を付けたが、売り一巡後は買い戻しが優勢となった。ラガルドECB総裁の発言や株高が円売り・ユーロ買いを誘った。5時30分過ぎには162.14円付近まで値を戻した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。アナリストが投資判断や目標株価を引き上げたエヌビディアが4%超上昇すると、他の半導体関連株にも買いが波及した。パウエルFRB議長が米上院銀行委員会で「FRBが利下げに着手するために必要なインフレ低下に対する確信はそう遠くない将来に得られる」と話したことも買い安心感につながった。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は史上最高値を更新した。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も続伸した。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。序盤は買いが優勢となり、利回りは一時4.0498%前後と2月5日以来の低水準を付けた。ただ、明日の2月米雇用統計を前に上値は重く、利回りは4.12%台まで上昇する場面があった。
・原油先物相場は反落。前日終値を挟んだ水準での方向感を欠いた動きとなった。利益確定目的の売りに押されて一時78.02ドルまで弱含む場面もあったが、その後は79ドル台半ばまで買い戻しが入るなど売りの勢いも長続きしなかった。
・金先物相場は6日続伸。この日も米利下げ観測を手掛かりにしたドル売りの流れが継続。ドル建てで取引される金の割安感が意識され、5日連続で史上最高値を更新した。
(中村)