ニューヨーク外国為替市場概況・25日 ユーロドル、3日ぶり反発

 25日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは3営業日ぶりに反発。終値は1.0837ドルと前営業日NY終値(1.0808ドル)と比べて0.0029ドル程度のユーロ高水準だった。欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる中、前週末までにユーロ安・ドル高が進んでいたため、この日はポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りが優勢となった。2月米新築住宅販売件数が予想を下回ったことが伝わると全般ドル売りが加速し、23時30分前に一時1.0842ドルと日通し高値を付けた。その後の下押しも1.0832ドル付近にとどまった。
 なお、ボスティック米アトランタ連銀総裁は「今年の利下げは1回のみと予想」「経済が想定通りに進展すれば、米連邦準備理事会(FRB)は忍耐強くなることが可能」と述べた一方、グールズビー米シカゴ連銀総裁は「年内3回の利下げを予想」「(6月は利下げ検討の対象となっているかとの質問に対して)すべて検討中だがデータ次第」などと述べたと伝わった。

 ドル円はほぼ横ばい。終値は151.42円と前営業日NY終値(151.41円)と比べて1銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.25%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行。週明け早朝取引で付けた151.45円を上抜けて一時151.54円まで値を上げた。
 ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感が根強い中、一本調子で上昇する展開にはならなかった。22日の高値151.86円や2022年10月21日の高値151.95円、ノックアウトオプションが観測されている152.00円などがレジスタンスとして意識された。

 ユーロ円は3日ぶりに反発。終値は164.09円と前営業日NY終値(163.67円)と比べて42銭程度のユーロ高水準。ユーロドルの上昇につれた円売り・ユーロ買いが出ると一時164.21円と日通し高値を更新した。

 代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインはしっかり。対ドルでは一時7万1187ドル前後まで上昇したほか、対円では1076万円台まで買われた。ビットコインを裏付けとする上場投資信託(ETF)から資金が大量流出したことで、前週は下落が続いた。その反動もあり、本日は押し目買いなどが優勢となった。

本日の参考レンジ
ドル円:151.05円 - 151.54円
ユーロドル:1.0802ドル - 1.0842ドル
ユーロ円:163.32円 - 164.21円

(中村)
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