NYマーケットダイジェスト・1日 ダウ下落・金利上昇・金最高値・ドル高

(1日終値)
ドル・円相場:1ドル=151.65円(前営業日比△0.30円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.92円(▲0.38円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0743ドル(▲0.0047ドル)
ダウ工業株30種平均:39566.85ドル(▲240.52ドル)
ナスダック総合株価指数:16396.83(△17.37)
10年物米国債利回り:4.31%(△0.11%)
WTI原油先物5月限:1バレル=83.71ドル(△0.54ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2257.1ドル(△18.7ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)        <発表値>   <前回発表値>
3月米製造業PMI改定値        51.9       52.5
2月米建設支出(前月比)      ▲0.3%      ▲0.2%
3月米ISM製造業景気指数       50.3       47.8

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ユーロドルは下落。3月米ISM製造業景況指数が50.3と予想の48.4を上回ったことが伝わると米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが先行。前週末の安値1.0768ドルを下抜けて一時1.0731ドルと2月15日以来の安値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時105.08と昨年11月14日以来の高水準を記録した。
 なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.3331%前後と3月19日以来の高水準を更新した。

・ドル円は反発。前週末にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「利下げを急ぐ必要はない」と述べたことや米ISM製造業景況指数の上振れをきっかけに、全般ドル買いが進行。0時過ぎに一時151.77円と日通し高値を付けた。
 ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感が根強い中、3月27日に付けた34年ぶりの高値151.97円やノックアウトオプションが観測されている152.00円がレジスタンスとして意識されると若干伸び悩んだ。

・ユーロ円は反落。ユーロドルの下落につれた売りが出たほか、ダウ平均の下落に伴うリスク回避の円買いが入ると一時162.79円と本日安値を更新した。
 ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は一時190.18円、豪ドル円は98.27円、NZドル円は90.11円、カナダドル円は111.59円、スイスフラン円は167.48円、メキシコペソ円は9.10円まで値を下げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も反落した。前週に史上最高値を更新していただけに利益確定目的の売りが出た。前週末のパウエルFRB議長の発言や本日の3月米ISM製造業景況指数を受けて、FRBが利下げを急がないとの観測が高まったことも相場の重し。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小反発した。

・米国債券相場で長期ゾーンは大幅続落。前週末にパウエルFRB議長が「利下げを急ぐ必要はない」と述べたことを受けて売りが先行。3月米ISM製造業景況指数が予想を上回ったことも相場の重しとなり、利回りは一時4.3331%前後と3月19日以来の高水準を付けた。

・原油先物相場は続伸。時間外では売り戻し先行もニューヨーク勢の参入後に切り返し、84ドル半ばまで上昇する場面があった。3月米ISM製造業景況指数が予想を上回り、経済の活発化からエネルギー需要の拡大を期待した買いが強まった。一巡後は持ち高調整で水準を切り下げたがOPECプラスの減産方針が意識されて下押し幅も限られた。

・金先物相場は5日続伸。中国の経済指標が上振れし、同国の景気回復が金需要拡大に繋がるとの見方が浮上。時間外から買いが強まると、2286ドル台まで上値を伸ばした。ニューヨーク勢参入後は米長期金利の上昇や為替のドル高が金の売り戻しに繋がったものの、下値での買い意欲は強いままだった。この日も清算値ベースで史上最高値を更新している。

(中村)
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