ニューヨーク外国為替市場概況・23日 ユーロドル、反発

 23日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは反発。終値は1.0701ドルと前営業日NY終値(1.0655ドル)と比べて0.0046ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間発表の4月仏・独サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を大幅に上回ると、ユーロ買い・ドル売りが先行。NY時間発表の4月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を下回ったことが分かると、米長期金利の低下とともに全般ドル売りが活発化した。23時30分過ぎには一時1.0711ドルと日通し高値を更新した。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時105.61まで低下した。

 ドル円は小反落。終値は154.83円と前営業日NY終値(154.85円)と比べて2銭程度のドル安水準だった。中東情勢を巡る警戒感が和らぐ中、欧米株価の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ドル買いが先行。米長期金利の上昇に伴うドル買いも入り、22時30分過ぎに一時154.88円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
 ただ、米PMI速報値の下振れをきっかけに米長期金利が低下に転じるとドル円にも売りが波及。米2年債入札後に米金利が低下幅を広げると全般ドル売りが優勢となり、一時154.56円と日通し安値を付けた。日経新聞が「日銀は25-26日に開く金融政策決定会合で円安加速の影響を議論する」と報じたことも相場の重しとなった。
 もっとも、米利下げ開始時期が後ずれするとの観測を背景に押し目を拾いたい向きは多く、下値は限定的だった。ユーロ円などクロス円の上昇につれた買いも入った。

 ユーロ円は3日続伸。終値は165.71円と前営業日NY終値(164.98円)と比べて73銭程度のユーロ高水準。低調な米経済指標をきっかけにユーロドルが上昇するとユーロ円にも買いが波及。中東情勢を巡る警戒感が和らぐ中、欧米株価の上昇を背景にリスク・オンの円売りも出て、23時30分過ぎに一時165.74円と2008年8月以来の高値を更新した。

 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時192.85円、豪ドル円は100.45円、NZドル円は92.01円、カナダドル円は113.34円、スイスフラン円は170.19円、メキシコペソ円は9.13円まで値を上げた。

本日の参考レンジ
ドル円:154.56円 - 154.88円
ユーロドル:1.0639ドル - 1.0711ドル
ユーロ円:164.63円 - 165.74円

(中村)
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