ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ドル円、神経質な動き

 25日のニューヨーク外国為替市場でドル円は神経質な動き。24時時点では155.56円と22時時点(155.66円)と比べて10銭程度のドル安水準だった。1-3月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率1.6%増と予想の2.4%増を下回ったことが分かるとドル売りが先行し155.33円付近まで下押ししたものの、米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数が前期比年率3.7%上昇と予想の3.4%上昇を上回ったことが分かると一転ドル買いが優勢に。22時前に一時155.75円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。なお、市場では景気低迷と物価高が共存するスタグフレーションを懸念する声も聞かれ、ダウ平均は一時700ドル超下落した。米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.7351%前後と昨年11月2日以来の高水準を付けた。
 ただ、時事通信が「日銀は26日の日銀金融政策決定会合で国債買い入れ縮小の方法を検討する。縮小すれば、日銀が保有する国債の償還ペースが新規買い入れを上回ることになりそうで、国債保有残高を減らしていく事実上の量的引き締め局面に移行することになる」と報じると円買い・ドル売りで反応し、155.37円付近まで伸び悩んだ。

 ユーロドルは乱高下。24時時点では1.0711ドルと22時時点(1.0693ドル)と比べて0.0018ドル程度のユーロ高水準だった。米GDP発表直後に一時1.0739ドルと日通し高値を付けたものの、22時過ぎには1.0678ドルと日通し安値を更新。ただ、そのあとは1.0721ドル付近まで強含んだ。

 ユーロ円は24時時点では166.64円と22時時点(166.45円)と比べて19銭程度のユーロ高水準。22時過ぎに一時165.95円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり166.78円付近まで持ち直した。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:155.20円 - 155.75円
ユーロドル:1.0678ドル - 1.0739ドル
ユーロ円:165.95円 - 167.02円


(中村)
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