NYマーケットダイジェスト・26日 株高・金利低下・円安加速
(26日終値)
ドル・円相場:1ドル=158.33円(前営業日比△2.68円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=169.31円(△2.29円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0693ドル(▲0.0037ドル)
ダウ工業株30種平均:38239.66ドル(△153.86ドル)
ナスダック総合株価指数:15927.90(△316.14)
10年物米国債利回り:4.66%(▲0.04%)
WTI原油先物6月限:1バレル=83.85ドル(△0.28ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2347.2ドル(△4.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
3月米個人所得(前月比) 0.5% 0.3%
3月米個人消費支出(PCE、前月比) 0.8% 0.8%
PCEデフレーター(前年比) 2.7% 2.5%
PCEコアデフレーター(前月比) 0.3% 0.3%
PCEコアデフレーター(前年比) 2.8% 2.8%
(各市場の動き)
・ドル円は大幅に3日続伸。日銀は今日まで開いた金融政策決定会合で緩和的な金融環境を維持するとの方針を確認。市場の一部では「円安に対応して国債買い入れ縮小の方法を検討する」との思惑が浮上していただけに、日銀会合の結果を受けて改めて円売りが優勢となった。加えて、植田和男日銀総裁が定例記者会見で「今のところ基調的な物価に円安が大きな影響を与えているわけではない」「円安のインフレへの影響は通常一時的にとどまる」などと発言。円安を強くけん制するような発言がなかったことから、円を売る動きが活発化した。
NY市場に入り、米商務省が発表した3月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)が前年比2.7%と予想の2.6%を上回り、変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターも前年比2.8%と予想の2.7%を上回ったことが分かると、米連邦準備理事会(FRB)による利下げが後ずれするとの観測が高まり、ドル買いの様相も強まった。節目の157円や158円を突破すると目先のストップロスを断続的に巻き込んで一時158.44円と1990年5月以来約34年ぶりの高値を更新した。
主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.19まで上昇した。
・ユーロドルは反落。欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる一方、米物価指標の上振れを受けて米インフレ圧力の根強さが改めて示されたためユーロ売り・ドル買いが優勢となった。24時過ぎに一時1.0674ドルと日通し安値を更新した。
・ユーロ円は6日続伸。日銀が政策金利の据え置きを決めたことや植田日銀総裁の会見内容がハト派スタンスだったことを受けてNY市場でも円売りの流れが続いた。米国株相場が堅調に推移したことを受けてリスク・オンの円売りも強まると、一時169.39円と2008年8月以来の高値を更新した。
・ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時197.93円と08年9月以来の高値を付けたほか、豪ドル円は103.48円と13年4月以来の高値を更新。NZドル円は94.09円と07年7月以来の高値、カナダドル円は115.93円と07年12月以来の高値を付けた。また、スイスフラン円は一時173.22円と史上最高値を記録した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発。好決算を発表したマイクロソフトやアルファベットが大幅に上昇すると、投資家心理が改善し他のハイテク株にも買いが波及した。米長期金利が低下し、株式の相対的な割高感が薄れたことも相場を下支えした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に反発。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)など半導体株に買いが集まった。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反発。3月米PCEデフレーターは予想を上回ったものの、前日の1-3月期米国内総生産(GDP)速報値と併せて発表されたPCE物価指数がインフレ圧力を示したことから「強い内容になることは予想されていた」ため、売りは広がらなかった。
・原油先物相場は続伸。中東情勢の先行き不透明感を意識した買いが入った一方、米利下げの後ずれ観測が高まっていることで景気の鈍化を招くとの思惑が相場の重しとなった。
・金先物相場は続伸。米長期金利が下落したことを受けて、金利を生まない資産である金の投資妙味が高まった。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=158.33円(前営業日比△2.68円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=169.31円(△2.29円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0693ドル(▲0.0037ドル)
ダウ工業株30種平均:38239.66ドル(△153.86ドル)
ナスダック総合株価指数:15927.90(△316.14)
10年物米国債利回り:4.66%(▲0.04%)
WTI原油先物6月限:1バレル=83.85ドル(△0.28ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2347.2ドル(△4.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
3月米個人所得(前月比) 0.5% 0.3%
3月米個人消費支出(PCE、前月比) 0.8% 0.8%
PCEデフレーター(前年比) 2.7% 2.5%
PCEコアデフレーター(前月比) 0.3% 0.3%
PCEコアデフレーター(前年比) 2.8% 2.8%
(各市場の動き)
・ドル円は大幅に3日続伸。日銀は今日まで開いた金融政策決定会合で緩和的な金融環境を維持するとの方針を確認。市場の一部では「円安に対応して国債買い入れ縮小の方法を検討する」との思惑が浮上していただけに、日銀会合の結果を受けて改めて円売りが優勢となった。加えて、植田和男日銀総裁が定例記者会見で「今のところ基調的な物価に円安が大きな影響を与えているわけではない」「円安のインフレへの影響は通常一時的にとどまる」などと発言。円安を強くけん制するような発言がなかったことから、円を売る動きが活発化した。
NY市場に入り、米商務省が発表した3月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)が前年比2.7%と予想の2.6%を上回り、変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターも前年比2.8%と予想の2.7%を上回ったことが分かると、米連邦準備理事会(FRB)による利下げが後ずれするとの観測が高まり、ドル買いの様相も強まった。節目の157円や158円を突破すると目先のストップロスを断続的に巻き込んで一時158.44円と1990年5月以来約34年ぶりの高値を更新した。
主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.19まで上昇した。
・ユーロドルは反落。欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる一方、米物価指標の上振れを受けて米インフレ圧力の根強さが改めて示されたためユーロ売り・ドル買いが優勢となった。24時過ぎに一時1.0674ドルと日通し安値を更新した。
・ユーロ円は6日続伸。日銀が政策金利の据え置きを決めたことや植田日銀総裁の会見内容がハト派スタンスだったことを受けてNY市場でも円売りの流れが続いた。米国株相場が堅調に推移したことを受けてリスク・オンの円売りも強まると、一時169.39円と2008年8月以来の高値を更新した。
・ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時197.93円と08年9月以来の高値を付けたほか、豪ドル円は103.48円と13年4月以来の高値を更新。NZドル円は94.09円と07年7月以来の高値、カナダドル円は115.93円と07年12月以来の高値を付けた。また、スイスフラン円は一時173.22円と史上最高値を記録した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発。好決算を発表したマイクロソフトやアルファベットが大幅に上昇すると、投資家心理が改善し他のハイテク株にも買いが波及した。米長期金利が低下し、株式の相対的な割高感が薄れたことも相場を下支えした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に反発。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)など半導体株に買いが集まった。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反発。3月米PCEデフレーターは予想を上回ったものの、前日の1-3月期米国内総生産(GDP)速報値と併せて発表されたPCE物価指数がインフレ圧力を示したことから「強い内容になることは予想されていた」ため、売りは広がらなかった。
・原油先物相場は続伸。中東情勢の先行き不透明感を意識した買いが入った一方、米利下げの後ずれ観測が高まっていることで景気の鈍化を招くとの思惑が相場の重しとなった。
・金先物相場は続伸。米長期金利が下落したことを受けて、金利を生まない資産である金の投資妙味が高まった。
(中村)