NYマーケットダイジェスト・25日 株安・金利上昇・円安
(25日終値)
ドル・円相場:1ドル=155.65円(前営業日比△0.30円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=167.02円(△0.81円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0730ドル(△0.0031ドル)
ダウ工業株30種平均:38085.80ドル(▲375.12ドル)
ナスダック総合株価指数:15611.76(▲100.99)
10年物米国債利回り:4.70%(△0.06%)
WTI原油先物6月限:1バレル=83.57ドル(△0.76ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2342.5ドル(△4.1ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続伸。米商務省が発表した1-3月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率1.6%増と予想の2.4%増を下回ったことが分かるとドル売りが先行し155.33円付近まで下押ししたものの、米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数が前期比年率3.7%上昇と予想の3.4%上昇を上回ったことが分かると一転ドル買いが優勢に。22時前に一時155.75円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
ただ、時事通信が「日銀は26日の日銀金融政策決定会合で国債買い入れ縮小の方法を検討する。縮小すれば、日銀が保有する国債の償還ペースが新規買い入れを上回ることになりそうで、国債保有残高を減らしていく事実上の量的引き締め局面に移行することになる」と報じると円買い・ドル売りで反応し、155.37円付近まで下押しした。政府・日銀による為替介入が一段と警戒されたことも相場の重し。
なお、イエレン米財務長官は為替介入について「まれな出来事であるべき」「過度な変動がある場合に限定され、事前に協議があることが期待される」と述べた。
・ユーロドルは反発。米GDP速報値が予想を下回ったことが分かると一時1.0739ドルと日通し高値を付けたものの、同時に公表されたコアPCEが予想を上回ると一転ドル買いが優勢となり、22時過ぎには1.0678ドルと日通し安値を更新した。もっとも、そのあとは再びドル売りが優勢となり、本日高値の1.0739ドルに面合わせした。
・ユーロ円は5日続伸。22時過ぎに一時165.95円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、2時30分過ぎには167.09円と2008年8月以来の高値を更新した。一時は大証終値比480円安の3万7130円まで大幅下落した日経平均先物が持ち直し、300円高の3万7910円まで上昇したことも相場の支援材料。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。1-3月期米GDP速報値が予想を下回った一方、PCEコア価格指数が予想を上回ったことが分かると、米インフレの根強さとFRBによる金融政策の先行き不透明感が意識されて売りが優勢となった。指数は一時700ドル超下落する場面があった。決算内容が嫌気されたキャタピラーが7%超下落し、1銘柄でダウ平均を155ドル程度押し下げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに反落。決算と併せて発表した売上高見通しが予想を下回ったメタプラットフォームズが10%超下げた。
・米国債券相場で長期ゾーンは続落。1-3月期米GDP速報値は予想を下回ったものの、PCE物価指数で食品とエネルギーを除くコア指数が予想を上回ると、債券売りが膨らんだ。利回りは一時4.7351%前後と昨年11月2日以来の高水準を付けた。
・原油先物相場は反発。1-3月期米GDP速報値が予想より弱い結果となったことで、米景気減速によるエネルギー需要鈍化を意識した売りが先行したものの、次第に買い戻しが入った。イスラエルとイスラム組織ハマスを巡る緊張が高まっており、中東情勢の緊迫化が下値を支えた。
・金先物相場は4日ぶりに反発。外国為替市場でドルが対ユーロなどで下落し、ドル建てで取引される金の割安感に着目した買いが入った。1-3月期米GDP速報値がさえない結果となったことで売りが進む場面もあったが、中国からの根強い金需要なども相場を支えた面があった。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=155.65円(前営業日比△0.30円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=167.02円(△0.81円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0730ドル(△0.0031ドル)
ダウ工業株30種平均:38085.80ドル(▲375.12ドル)
ナスダック総合株価指数:15611.76(▲100.99)
10年物米国債利回り:4.70%(△0.06%)
WTI原油先物6月限:1バレル=83.57ドル(△0.76ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2342.5ドル(△4.1ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続伸。米商務省が発表した1-3月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率1.6%増と予想の2.4%増を下回ったことが分かるとドル売りが先行し155.33円付近まで下押ししたものの、米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数が前期比年率3.7%上昇と予想の3.4%上昇を上回ったことが分かると一転ドル買いが優勢に。22時前に一時155.75円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
ただ、時事通信が「日銀は26日の日銀金融政策決定会合で国債買い入れ縮小の方法を検討する。縮小すれば、日銀が保有する国債の償還ペースが新規買い入れを上回ることになりそうで、国債保有残高を減らしていく事実上の量的引き締め局面に移行することになる」と報じると円買い・ドル売りで反応し、155.37円付近まで下押しした。政府・日銀による為替介入が一段と警戒されたことも相場の重し。
なお、イエレン米財務長官は為替介入について「まれな出来事であるべき」「過度な変動がある場合に限定され、事前に協議があることが期待される」と述べた。
・ユーロドルは反発。米GDP速報値が予想を下回ったことが分かると一時1.0739ドルと日通し高値を付けたものの、同時に公表されたコアPCEが予想を上回ると一転ドル買いが優勢となり、22時過ぎには1.0678ドルと日通し安値を更新した。もっとも、そのあとは再びドル売りが優勢となり、本日高値の1.0739ドルに面合わせした。
・ユーロ円は5日続伸。22時過ぎに一時165.95円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、2時30分過ぎには167.09円と2008年8月以来の高値を更新した。一時は大証終値比480円安の3万7130円まで大幅下落した日経平均先物が持ち直し、300円高の3万7910円まで上昇したことも相場の支援材料。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。1-3月期米GDP速報値が予想を下回った一方、PCEコア価格指数が予想を上回ったことが分かると、米インフレの根強さとFRBによる金融政策の先行き不透明感が意識されて売りが優勢となった。指数は一時700ドル超下落する場面があった。決算内容が嫌気されたキャタピラーが7%超下落し、1銘柄でダウ平均を155ドル程度押し下げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに反落。決算と併せて発表した売上高見通しが予想を下回ったメタプラットフォームズが10%超下げた。
・米国債券相場で長期ゾーンは続落。1-3月期米GDP速報値は予想を下回ったものの、PCE物価指数で食品とエネルギーを除くコア指数が予想を上回ると、債券売りが膨らんだ。利回りは一時4.7351%前後と昨年11月2日以来の高水準を付けた。
・原油先物相場は反発。1-3月期米GDP速報値が予想より弱い結果となったことで、米景気減速によるエネルギー需要鈍化を意識した売りが先行したものの、次第に買い戻しが入った。イスラエルとイスラム組織ハマスを巡る緊張が高まっており、中東情勢の緊迫化が下値を支えた。
・金先物相場は4日ぶりに反発。外国為替市場でドルが対ユーロなどで下落し、ドル建てで取引される金の割安感に着目した買いが入った。1-3月期米GDP速報値がさえない結果となったことで売りが進む場面もあったが、中国からの根強い金需要なども相場を支えた面があった。
(中村)