NYマーケットダイジェスト・22日 株高・金利低下・円安

(22日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.85円(前営業日比△0.21円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.98円(△0.28円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0655ドル(▲0.0001ドル)
ダウ工業株30種平均:38239.98ドル(△253.58ドル)
ナスダック総合株価指数:15451.30(△169.29)
10年物米国債利回り:4.61%(▲0.01%)
WTI原油先物5月限:1バレル=82.85ドル(▲0.29ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2346.4ドル(▲67.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は上昇。中東の地政学リスクに対する警戒感が和らぎ、ダウ平均が一時460ドル超上昇すると投資家のリスク志向改善を意識した円売り・ドル買いが出た。米連邦準備理事会(FRB)高官による利下げに慎重な発言が相次ぐ中、米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が高まっていることも相場の支援材料となり、一時154.85円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
 ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感から一本調子で上昇する展開にはならなかった。大量のノックアウトオプションが観測されている155.00円がレジスタンスとして意識された面もあった。

・ユーロドルは小反落。欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる一方、FRBによる利下げ開始は想定より後にずれるとの観測が高まっており、欧米の金利差拡大への思惑からユーロ売り・ドル買いが出た。22時30分過ぎには一時1.0624ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、前週末の安値1.0611ドルが目先サポートとして働くと下げ渋った。米10年債利回りが低下に転じたことなども相場を下支えし、1.0661ドル付近まで下値を切り上げた。

・ユーロ円は続伸。22時30分過ぎに一時164.40円と本日安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げて3時30分過ぎには165.03円付近まで持ち直した。米国株高に伴う円売り・ユーロ買いが出たほか、ユーロドルの下げ渋りにつれた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸。中東情勢を巡る過度な警戒感が和らぐ中、足もとで相場下落が続いたハイテク株を中心に買いが広がった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は7日ぶりに反発。前週末までに6日続落したあとだけに押し目買いが優勢となった。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)など半導体株に買いが集まった。

・米国債券相場で長期ゾーンは小幅続伸。25日の1-3月期米国内総生産(GDP)速報値や26日の3月米個人消費支出(PCE)物価指標など、米重要指標の発表を前に持ち高調整目的の買いが入った。

・原油先物相場は3日ぶりに反落。中東の地政学リスクが後退したことを手掛かりにした売りが先行した。ただ、取引時間帯には83ドル台を回復する場面も見られるなど下押しも限られた。

・金先物相場は3日ぶりに反落。中東の地政学リスクに対する警戒感が和らいだことを受け、前週末までリスク回避目的で進んだ動きが巻き戻された。

(中村)
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