NY為替見通し=本日からFOMC開催、ドル円は覆面介入の意図を見極め

 本日のNY為替市場のドル円は、本日から明日にかけて開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちで動きづらい展開か。市場への影響は限定的かもしれないが、本日は複数の米経済指標が発表予定。

 序盤に発表の1-3月期米雇用コスト指数は前期比予想が1.0%と前回から上振れ、2月の住宅指数も市場の底堅さを確認することになりそうだ。その後の4月米シカゴ購買部協会景気指数(予想:45.0)は前回から上昇、同月米消費者信頼感指数(予想:104.0)は前回分から下振れが見込まれている。

 昨日はドル円が160円台に乗せた後、本邦通貨当局による覆面介入らしきドル売りで上値が抑えられた。2022年10月の覆面介入は、21日(金)にドル円が151.95円まで上昇した後に行われ、146.23円まで下落。24日(月)も実施されて、149.71円から145.56円まで下げ幅を広げた。時間はかかったものの、最終的には翌年1月の127.23円まで続落していった。

 今回の為替介入の意図が160円という水準を防戦したものなのか、それとも円高局面への反転を狙ったものなのか、財務省高官の発言や今後の措置で見極めていくことになる。

 本日からのFOMCでは、政策金利の据え置きがほぼ確実視されている。注目ポイントは利下げ開始時期や、タカ派委員が主張している利上げの可能性についての協議。そして量的金融引締政策(QT)の終了時期に関して、どのような話し合いとなったか。なお、CMEグループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」での利下げ開始時期は9月のFOMC、年内の利下げは1回と見込まれている。

 FOMCの結果やパウエルFRB議長の会見がタカ派的となった場合、ドル高・円安トレンドに拍車がかかることになるか。もっとも円安が加速するようであれば、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入に警戒感が高まるだろう。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、159.50円(ピポット・レジスタンス1)

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、155.49円(日足一目均衡表・基準線)


(山下)
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