欧州マーケットダイジェスト・3日 英株最高値・金利低下・ドル下値堅い

(3日終値:4日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=152.89円(3日15時時点比▲0.09円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.59円(△0.35円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0765ドル(△0.0030ドル)
FTSE100種総合株価指数:8213.49(前営業日比△41.34)
ドイツ株式指数(DAX):18001.60(△105.10)
10年物英国債利回り:4.222%(▲0.064%)
10年物独国債利回り:2.495%(▲0.046%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
3月仏鉱工業生産
前月比                ▲0.3%      0.2%
4月英サービス部門PMI改定値      55.0       54.9
3月ユーロ圏失業率          6.5%       6.5%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は下値が堅かった。4月米雇用統計の発表を控えてしばらくは153円台前半でのもみ合いが続いていたが、指標結果が伝わると下落した。米労働省が発表した4月米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比17.5万人増と予想の24.3万人増を下回り、失業率が3.9%と予想の3.8%より弱い内容となった。また、平均時給も前月比0.2%/前年比3.9%と予想の前月比0.3%/前年比4.0%を下回った。米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始が先送りになるとの懸念が後退すると、米長期金利の低下とともにドル売りが先行。21時30分過ぎに一時151.86円と4月10日以来の安値を付けた。
 ただ、151円台では押し目を拾いたい向きは多く、売り一巡後は下げ渋る展開に。23時発表の4月米ISM非製造業景況指数は49.4と予想の52.0を下回った一方、仕入れ価格指数は59.2と予想の55.0を上回り、コスト上昇ペースの加速が示唆された。米長期金利が低下幅を縮小するとドル円にも買い戻しが入り、153.07円付近まで持ち直した。
 なお、ボウマンFRB理事は「データ次第では、追加利上げの用意がある」「見通しには依然として多くの上振れリスクがある」との考えを改めて示した。

・ユーロドルは行って来いの展開。米雇用統計の下振れをきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0811ドルと4月10日以来の高値を付けたものの、ISM非製造業指数と併せて発表された仕入れ価格指数が予想を上回ると一転下落した。23時30分前には1.0752ドル付近まで下押しした。

・ユーロ円は164.50円を挟んだ狭いレンジで一進一退。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。

・ロンドン株式相場は続伸し、史上最高値を更新した。米国株相場の大幅上昇を受けて英株にも買いが波及した。ハルマやセイジ・グループなど情報技術セクターが買われたほか、フラッター・エンターテインメントやコンパス・グループなど一般消費財サービスが値上がりした。半面、BPやシェルなどエネルギー株が売られた。

・フランクフルト株式相場は4日ぶりに反発。前日の米国株相場の上昇を受けて買いが先行。本日の米国株高も独株の支援材料となった。個別ではヘンケル(7.22%高)やラインメタル(4.72%高)、ボノビア(3.12%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
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