欧州マーケットダイジェスト・25日 英株最高値・独株安・金利上昇・円神経質
(25日終値:26日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=155.56円(25日15時時点比▲0.10円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=166.93円(△0.18円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0730ドル(△0.0018ドル)
FTSE100種総合株価指数:8078.86(前営業日比△38.48)
ドイツ株式指数(DAX):17917.28(▲171.42)
10年物英国債利回り:4.362%(△0.028%)
10年物独国債利回り:2.630%(△0.042%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
5月独消費者信頼感指数(Gfk調査) ▲24.2 ▲27.3・改
4月仏企業景況感指数 99 100
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は神経質な動き。政府・日銀の為替介入が一段と警戒される中、明日26日の日銀金融政策決定会合の結果公表を前に大きな方向感が出にくい状況となった。
米商務省が発表した1-3月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率1.6%増と予想の2.4%増を下回ったことが分かるとドル売りが先行し155.33円付近まで下押ししたものの、米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数が前期比年率3.7%上昇と予想の3.4%上昇を上回ったことが分かると一転ドル買いが優勢に。22時前に一時155.75円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
ただ、時事通信が「日銀は26日の日銀金融政策決定会合で国債買い入れ縮小の方法を検討する。縮小すれば、日銀が保有する国債の償還ペースが新規買い入れを上回ることになりそうで、国債保有残高を減らしていく事実上の量的引き締め局面に移行することになる」と報じると円買い・ドル売りで反応し、155.37円付近まで下押しする場面があった。
なお、イエレン米財務長官は為替介入について「まれな出来事であるべき」「過度な変動がある場合に限定され、事前に協議があることが期待される」と述べた。
・ユーロドルは荒い値動き。しばらくは1.07ドル台前半でのもみ合いが続いていたが、NYの取引時間帯に入り、米GDP速報値が予想を下回ったことが分かると一時1.0739ドルと日通し高値を付けた。ただ、同時に公表されたコアPCEが予想を上回ると一転ドル買いが優勢となり、22時過ぎには1.0678ドルと日通し安値を更新した。もっとも、そのあとは再びドル売りが優勢となり、本日高値の1.0739ドルに面合わせした。
なお、米インフレの根強さとFRBによる金融政策の先行き不透明感が意識されて、ダウ平均は一時700ドル超下落した。また、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.7351%前後と昨年11月2日以来の高水準を付けた。
・ユーロ円はユーロドルと似た動き。日本時間夕刻に一時167.02円まで値を上げたものの、22時過ぎには165.95円と日通し安値を付けた。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、2時30分過ぎには167.09円と2008年8月以来の高値を更新した。
・ロンドン株式相場は反発し、史上最高値を更新した。前日の米ハイテク株の上昇を受けて買いが先行したものの、本日の米国株相場が下落すると伸び悩んだ。決算内容が好感されたアストラゼネカとユニリーバの株価がいずれも5%超上昇し相場を押し上げた。豪資源大手BHPグループから買収提案を受けたと伝わったアングロ・アメリカン株も15%を超す大幅上昇となり、相場の上昇に寄与した。
・フランクフルト株式相場は続落。前日の米ハイテク株の上昇を受けて買いが先行したものの、本日の米国株相場が下落すると失速した。シムライズ(4.02%安)やザルトリウス(3.72%安)、SAP(3.05%安)などが売られ、相場の重しとなった。エアバス(2.31%安)やダイムラー・トラック・ホールディング(2.17%安)も軟調だった。
・欧州債券相場は下落。米インフレの根強さとFRBによる金融政策の先行き不透明感が意識されて米国債が下落すると、独国債にも売りが波及した。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=155.56円(25日15時時点比▲0.10円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=166.93円(△0.18円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0730ドル(△0.0018ドル)
FTSE100種総合株価指数:8078.86(前営業日比△38.48)
ドイツ株式指数(DAX):17917.28(▲171.42)
10年物英国債利回り:4.362%(△0.028%)
10年物独国債利回り:2.630%(△0.042%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
5月独消費者信頼感指数(Gfk調査) ▲24.2 ▲27.3・改
4月仏企業景況感指数 99 100
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は神経質な動き。政府・日銀の為替介入が一段と警戒される中、明日26日の日銀金融政策決定会合の結果公表を前に大きな方向感が出にくい状況となった。
米商務省が発表した1-3月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率1.6%増と予想の2.4%増を下回ったことが分かるとドル売りが先行し155.33円付近まで下押ししたものの、米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数が前期比年率3.7%上昇と予想の3.4%上昇を上回ったことが分かると一転ドル買いが優勢に。22時前に一時155.75円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
ただ、時事通信が「日銀は26日の日銀金融政策決定会合で国債買い入れ縮小の方法を検討する。縮小すれば、日銀が保有する国債の償還ペースが新規買い入れを上回ることになりそうで、国債保有残高を減らしていく事実上の量的引き締め局面に移行することになる」と報じると円買い・ドル売りで反応し、155.37円付近まで下押しする場面があった。
なお、イエレン米財務長官は為替介入について「まれな出来事であるべき」「過度な変動がある場合に限定され、事前に協議があることが期待される」と述べた。
・ユーロドルは荒い値動き。しばらくは1.07ドル台前半でのもみ合いが続いていたが、NYの取引時間帯に入り、米GDP速報値が予想を下回ったことが分かると一時1.0739ドルと日通し高値を付けた。ただ、同時に公表されたコアPCEが予想を上回ると一転ドル買いが優勢となり、22時過ぎには1.0678ドルと日通し安値を更新した。もっとも、そのあとは再びドル売りが優勢となり、本日高値の1.0739ドルに面合わせした。
なお、米インフレの根強さとFRBによる金融政策の先行き不透明感が意識されて、ダウ平均は一時700ドル超下落した。また、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.7351%前後と昨年11月2日以来の高水準を付けた。
・ユーロ円はユーロドルと似た動き。日本時間夕刻に一時167.02円まで値を上げたものの、22時過ぎには165.95円と日通し安値を付けた。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、2時30分過ぎには167.09円と2008年8月以来の高値を更新した。
・ロンドン株式相場は反発し、史上最高値を更新した。前日の米ハイテク株の上昇を受けて買いが先行したものの、本日の米国株相場が下落すると伸び悩んだ。決算内容が好感されたアストラゼネカとユニリーバの株価がいずれも5%超上昇し相場を押し上げた。豪資源大手BHPグループから買収提案を受けたと伝わったアングロ・アメリカン株も15%を超す大幅上昇となり、相場の上昇に寄与した。
・フランクフルト株式相場は続落。前日の米ハイテク株の上昇を受けて買いが先行したものの、本日の米国株相場が下落すると失速した。シムライズ(4.02%安)やザルトリウス(3.72%安)、SAP(3.05%安)などが売られ、相場の重しとなった。エアバス(2.31%安)やダイムラー・トラック・ホールディング(2.17%安)も軟調だった。
・欧州債券相場は下落。米インフレの根強さとFRBによる金融政策の先行き不透明感が意識されて米国債が下落すると、独国債にも売りが波及した。
(中村)