ニューヨーク外国為替市場概況・13日 ドル円、続伸

 13日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は156.22円と前営業日NY終値(155.78円)と比べて44銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.45%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行し、一時155.69円付近まで下押しした。
 ただ、NY連銀が公表した4月消費者調査で、1年先の期待インフレ率が3.3%と前月の3.0%から上昇し、約5カ月ぶりの高水準を付けたことが分かると、米10年債利回りが低下幅を縮小。全般ドル買い戻しが優勢となった。
 イエレン米財務長官が「G7国の通貨は市場で決定されるべき」「為替介入はまれな行為であるべき、他国への伝達必要」との考えを改めて強調すると、「政府・日銀が断続的に為替介入を行うのは困難になったのではないか」との見方から円売り・ドル買いが出やすい面もあった。アジア時間の高値155.96円を上抜けると一時156.25円まで上値を伸ばした。

 ユーロドルは小反発。終値は1.0790ドルと前営業日NY終値(1.0771ドル)と比べて0.0019ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行すると、前週末の高値1.0790ドルを上抜けて22時30分過ぎに一時1.0807ドルと日通し高値を付けた。ただ、米消費者のインフレ期待が1年先と5年先で上昇したことが分かると、米長期金利が低下幅を縮小し、全般ドル買い戻しが優勢に。NY午後に1.0787ドル付近まで下押しした。
 なお、市場関係者からは「このところ市場の期待に反する形で米物価が上昇していることを示す調査結果が相次いで発表されており、投資家の警戒感が高まっている」との声が聞かれた。

 ユーロ円は6日続伸。終値は168.56円と前営業日NY終値(167.76円)と比べて80銭程度のユーロ高水準。ユーロドルの上昇につれた買いが先行したあとは、ドル円の上昇につれた買いが入った。イエレン米財務長官がG7国による為替介入に改めて否定的な姿勢を示したことも円売りを促し、一時168.66円と日通し高値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:155.52円 - 156.25円
ユーロドル:1.0766ドル - 1.0807ドル
ユーロ円:167.54円 - 168.66円

(中村)
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