株式明日の戦略-売り材料に乏しい中で大幅安、いよいよエヌビディア決算を消化

 22日の日経平均は大幅続落。終値は329円安の38617円。

 日経平均は大幅安。特段の売り材料がない中で下に値幅が出た。半導体株が著しく弱かったわけではなく、大きく下げた理由ははっきりしない。エヌビディアの決算発表を前に買いを入れづらかったことは確かで、決算を見て動きが変わってくるかが注目される。発表は22日の引け後に予定されており、時間外の反応を東京市場が先に消化する。日本株はエヌビディアの決算を前に楽観的にはなっておらず、むしろ警戒売りに押されている。先に下げている分、弱材料には一定の耐性を示すと思われる。

 エヌビディアに関しては、3月8日につけた高値が974.00ドルで、5月21日の終値が953.86ドル。反応が上なら高値更新が濃厚で、1000ドル乗せを達成するようならグローバルで半導体株買いが盛り上がる公算が大きい。

 エヌビディアの決算が良かった場合でも、米国の長期金利には注意を払う必要がある。先週の米国では、4月消費者物価指数や小売売上高を消化して10年債利回りが4.4%台まで低下した。ただ、その後に複数のFRB高官から利下げに慎重な発言が出てきたことで、今週は米金利が一段と低下するような動きにはなっていない。本日、米国ではFOMC議事要旨(4/30~5/1開催分)が公表される。内容がタカ派的と受け止められて金利が上昇してしまうと、グロース株は買いづらくなる。金利が低下してエヌビディアの決算も良好というのが理想的だが、好悪材料が複雑に絡み合う可能性もあるだけに、落ち着いた行動を心がけたい。日経平均に関しては、節目の39000円を上回るようなら、買いに勢いがつきやすい。一方、25日線(38293円、22日時点)を割り込んでしまうとセンチメントの悪化が警戒される。
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