4日香港株=軟調か、米景気の先行き不安を懸念 様子見気分も

 4日の香港市場は軟調か。3日に発表された米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は48.7と前月から0.5ポイント悪化し、市場予想の49.6を下回った。2カ月連続で50を下回ったことを受けて、米景気の先行き不安の高まりが重荷となりそうだ。一方、米長期金利の低下が一定の支えとなるだろう。今週は米国で金曜日に5月の雇用統計が発表されるほか、水曜日に5月ADP民間部門雇用者数、ISM 非製造業総合指数(PMI)の発表もあり、様子見気分が広がる可能性がある。

 中国景気の先行き不透明感もくすぶる。中国メディアの財新が3日に発表した5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が51.7と市場予想の51.5を上回り、2022年7月以来の高水準を更新したが、中国国家統計局が先週5月31日に発表した製造業PMIは49.5と3カ月ぶりの50割れ。官民発表の製造業PMIが明暗の分かれる結果となった。

 3日のNY市場でダウ平均が反落。ISM製造業PMIの悪化で景気敏感株が下落した。一方、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は4営業日ぶりに反発した。次世代人工知能(AI)チップを発表したエヌビディアが大幅高となり、指数を押し上げた。同日の香港株の米国預託証券(ADR)はまちまち。主力株ではHSBC(00005)が香港終値を上回った半面、テンセント(00700)、AIAグループ(01299)、中国建設銀行(00939)、アリババ集団(09988)が下回って引けた。
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