31日香港株=反発して始まるか、米長期金利の低下が支え

 31日の香港市場は反発して始まるか。ハンセン指数の前日終値は2日以来4週間ぶりの安値だっただけに、自律反発を狙う買いが入りやすい。米長期金利の指標となる米10年債利回りが30日、3営業日ぶりに反落したことも支えとなるだろう。同日発表された1-3月期の米実質国内総生産(GDP)改定値が速報値から下方修正され、インフレ圧力が緩むとの見方が広がった。

 ただ、前日の米株式相場の下落が地合いを悪化させて上値が伸び悩む展開がありそうだ。また、寄り付き後に中国の国家統計局が5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)を発表する。きょう夜には米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注目する4月個人消費支出(PCE)価格指数が発表される。結果を見極めたいとして積極的な売買を手控えるムードが次第に強まる可能性がある。

 30日のNY株式相場はダウ平均が3日続落し、S&P500とナスダック総合はともに2日続落した。セールスフォースの急落やエヌビディアなどのハイテク・ジャイアントの下落が重荷だった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は大型ネット株のアリババ集団(09988)とJDドットコム(09618)、テンセント(00700)、美団(03690)、国際金融銘柄のHSBC(00005)とAIAグループ(01299)、電気自動車の理想汽車(02015)そろって香港終値を上回って引けた。
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