NYマーケットダイジェスト・4日 株高・金利低下・円高・原油安

(4日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.88円(前営業日比▲1.20円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=168.50円(▲1.69円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0879ドル(▲0.0025ドル)
ダウ工業株30種平均:38711.29ドル(△140.26ドル)
ナスダック総合株価指数:16857.05(△28.38)
10年物米国債利回り:4.33%(▲0.07%)
WTI原油先物7月限:1バレル=73.25ドル(▲0.97ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=2347.4ドル(▲21.9ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
4月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数
        805.9万件   835.5万件・改
4月米製造業新規受注
(前月比)    0.7%      0.7%・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続落。欧州時間に「日銀は早ければ13-14日の金融政策決定会合で長期国債の買い入れ減額について具体的な方針を示すことの是非を議論する公算」との一部報道が伝わると、日銀の金融政策正常化への思惑が高まり全般円買いが進行。NY市場でもこの流れが続いた。4月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が805.9万件と予想の835.5万件を下回ったことが分かると、ドル売りも優勢となり、3時前に一時154.55円と5月16日以来の安値を付けた。

・ユーロドルは4日ぶりに反落。欧州株安やユーロ円の下落につれたユーロ売り・ドル買いが優勢になると、21時前に一時1.0859ドルと日通し安値を付けた。欧州中央銀行(ECB)が今週6日にも利下げを決めるとの観測も相場の重しとなった。
 ただ、前日の安値1.0828ドルが目先サポートとして働くと下げ渋った。米雇用指標の下振れを受けて米長期金利が低下すると1.0888ドル付近まで持ち直す場面もあった。

・ユーロ円は続落。日銀の金融政策正常化への思惑が高まる中、全般円買いが進んだ流れに沿って、23時過ぎに一時168.09円と5月16日以来の安値を付けた。ただ、そのあとは168円台半ばでのもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。4月米JOLTS求人件数が予想を下回ると、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始が先送りになるとの懸念が後退し、主力株に買いが入った。米長期金利が低下し、株式の相対的な割高感が薄れたことも相場の支援材料。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸。エヌビディアが上昇した一方、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)やテスラなどが値下がりした。

・米国債券相場で長期ゾーンは4日続伸。4月米JOLTS求人件数が予想を下回ると米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が後退し、買いが優勢となった。

・原油先物相場は小幅に5日続落。エネルギー消費大国である中国の景況に対する不透明感が重し。米景気の先行きに対する不安もあり、需給の緩みを見込んだ原油相場の重さが続いた。

・金先物相場は反落。前日に弱い米指標などを受けてドル売りが強まった後を受け、調整のドル買い戻しが入った。ドル換算の金価格押し下げ要因となり、金相場は売りが先行した。ただ、昨日のドル安要因であった米金利水準の戻りは鈍く、米雇用指標の悪化もあってドル売りが再燃。金相場は前日安値2334.8ドルを目前とした2335.1ドルを底に下げ渋り、一時2350ドル付近へ戻すなど下落幅を縮小した。

(中村)
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