ニューヨーク外国為替市場概況・11日 ユーロドル、3日続落

 11日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは3日続落。終値は1.0741ドルと前営業日NY終値(1.0765ドル)と比べて0.0024ドル程度のユーロ安水準だった。9日の欧州議会選で減税を掲げる極右の国民連合(RN)が台頭したことで、マクロン仏大統領は下院議会を解散し総選挙を実施すると発表。同国の政治リスクと財政悪化を懸念したユーロ売りがこの日も続いた。23時前に一時1.0720ドルと5月2日以来の安値を更新した。
 ただ、売り一巡後はやや買い戻しが優勢となり下げ渋った。米10年債入札が「好調だった」と伝わり、米10年債利回りが4.39%台まで低下するとユーロ買い・ドル売りがじわりと強まり、1.0749ドル付近まで下値を切り上げた。

 ドル円は小幅ながら3日続伸。終値は157.13円と前営業日NY終値(157.04円)と比べて9銭程度のドル高水準だった。日本時間夕刻に一時157.39円まで値を上げたものの、米長期金利が低下すると一転売りが優勢となり、22時前に一時156.81円と日通し安値を付けた。ただ、前日の安値156.52円が目先サポートとして働くと買い戻しが進んだ。米長期金利が低下幅を縮めたことも相場を下支えし、1時30分前には157.40円と日通し高値を更新した。
 もっとも、米10年債入札後に米長期金利が再び低下すると156.94円付近まで下押しした。明日12日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や14日の日銀金融政策決定会合の結果公表を前に方向感が出にくい面もあった。

 ユーロ円は4日続落。終値は168.77円と前営業日NY終値(169.06円)と比べて29銭程度のユーロ安水準。欧州の政局不安などを背景に円買い・ユーロ売りが優勢になると、21時30分過ぎに一時168.30円と前日安値に面合わせしたものの、売り一巡後は下げ渋った。2時前には169.00円付近まで下げ幅を縮めた。

本日の参考レンジ
ドル円:156.81円 - 157.40円
ユーロドル:1.0720ドル - 1.0774ドル
ユーロ円:168.30円 - 169.42円

(中村)
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