ロンドン為替見通し=ユーロポンド、22年夏以来の安値更新 仏選挙にも注目
本日のロンドン為替市場では、前半は昨日同様にユーロポンドの値動きに注視か。まずは序盤に発表される複数の英経済指標を確かめ、その後は欧州金融当局者の発言を見極めることになる。また、仏総選挙の行方も見定めたい。
昨日は、予想より弱い英雇用データを受けてポンド売りが先行したものの、ユーロポンドは0.8470ポンドの手前から失速し、NY序盤には2022年8月以来のユーロ安ポンド高となる0.8418ポンドまで下落した。雇用データが、英利下げ開始時期の後ずれ観測を変えるほどではなかったことが1つの要因。
本日も序盤に4月英の国内総生産(GDP)や鉱工業生産などが発表予定。総じて前回から悪化が見込まれているなかで、GDP(前月比)が予想の横ばいで踏みとどまれるかが1つのポイントか。
欧州中央銀行(ECB)関係では、エストニアとクロアチアの中銀総裁の講演が欧州午前に予定され、デギンドスECB副総裁も午後に発言予定。昨日を見る限り、金融当局者の見解が為替相場に与える影響は薄まりつつあるものの、ECBが早期の追加利下げに慎重であることは確認しておきたい。
週前半のユーロの重さは、先行き不透明なフランスの政治情勢が大きな要因とされている。欧州議会選挙の結果を受けてマクロン仏大統領が決断した総選挙は、「危険な賭け」と言われている。今のところ極右政党が政権を獲る見通しは高くないが、存在感を増す可能性が確実視されている。ユーロ圏では2番目に大きい経済規模の国の政治動向が、まだ暫く材料視されそうだ。
なおNY勢の参入後になるが、欧州午後には5月米消費者物価指数(CPI)が発表される。米連邦公開市場委員会(FOMC)がNY午後に公表するドットチャート(委員の経済・金利見通し)に影響を与える可能性があり、結果次第ではFOMC前にもかかわらずドルが動意付くことになるかもしれない。
想定レンジ上限
・ユーロポンド、昨日高値0.8468ポンド
・ユーロドル、90日移動平均線1.0802ドル
想定レンジ下限
・ユーロポンド、2022年8月19日週安値0.8388ポンド
・ユーロドル、5月1日安値1.0650ドル
(小針)
昨日は、予想より弱い英雇用データを受けてポンド売りが先行したものの、ユーロポンドは0.8470ポンドの手前から失速し、NY序盤には2022年8月以来のユーロ安ポンド高となる0.8418ポンドまで下落した。雇用データが、英利下げ開始時期の後ずれ観測を変えるほどではなかったことが1つの要因。
本日も序盤に4月英の国内総生産(GDP)や鉱工業生産などが発表予定。総じて前回から悪化が見込まれているなかで、GDP(前月比)が予想の横ばいで踏みとどまれるかが1つのポイントか。
欧州中央銀行(ECB)関係では、エストニアとクロアチアの中銀総裁の講演が欧州午前に予定され、デギンドスECB副総裁も午後に発言予定。昨日を見る限り、金融当局者の見解が為替相場に与える影響は薄まりつつあるものの、ECBが早期の追加利下げに慎重であることは確認しておきたい。
週前半のユーロの重さは、先行き不透明なフランスの政治情勢が大きな要因とされている。欧州議会選挙の結果を受けてマクロン仏大統領が決断した総選挙は、「危険な賭け」と言われている。今のところ極右政党が政権を獲る見通しは高くないが、存在感を増す可能性が確実視されている。ユーロ圏では2番目に大きい経済規模の国の政治動向が、まだ暫く材料視されそうだ。
なおNY勢の参入後になるが、欧州午後には5月米消費者物価指数(CPI)が発表される。米連邦公開市場委員会(FOMC)がNY午後に公表するドットチャート(委員の経済・金利見通し)に影響を与える可能性があり、結果次第ではFOMC前にもかかわらずドルが動意付くことになるかもしれない。
想定レンジ上限
・ユーロポンド、昨日高値0.8468ポンド
・ユーロドル、90日移動平均線1.0802ドル
想定レンジ下限
・ユーロポンド、2022年8月19日週安値0.8388ポンド
・ユーロドル、5月1日安値1.0650ドル
(小針)