株式明日の戦略-半導体株がさえず伸び悩む、あすは材料難で様子見か

 19日の日経平均は続伸。終値は88円高の38570円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1028/値下がり573。アドバンテストが米半導体の上昇に好反応を示して4.1%高。証券会社が目標株価を引き上げた三菱重工が連日で上場来高値を更新した。株主還元拡大観測が報じられた三菱自動車が跳ねており、トヨタ、日産自、マツダなど自動車株の多くが上昇。前期見通しを下方修正したものの、3Q累計からは利益を大きく積み増す計画となったタマホームが大幅高となった。業種では大成建設や大林組など建設株に強い動きが見られた。

 一方、ディスコ以外にもSCREEN、ソシオネクスト、レーザーテックなど半導体株の多くがエヌビディアの大幅高を好感できず売りに押された。本日の訪日外客数の発表を前に、三越伊勢丹、資生堂、ヤーマンなどインバウンド関連に大きく売られるものが散見された。下方修正を発表した帝人が3%を超える下落。伊勢化学が連日でストップ安となり、K&Oエナジーが急落するなど「曲がる太陽電池」関連に手じまい売りが殺到した。

 本日、グロース市場に新規上場したライスカレーは、初値は公開価格を上回ったものの、終値は初値を大きく下回った。

 米国でエヌビディアを筆頭に半導体株が強かったことから、日本でも半導体株買いが盛り上がる展開が期待された。しかし、国内半導体株は日本株の足を引っ張る銘柄が多かった。最近ではエヌビディアが買われた際に日本の半導体株が連動できないことも多いが、複数の銘柄が強く売られたことには意外感があった。今晩の米国は休場で、あすの日本株は材料難の中で売買自体が手控えられるだろう。きょうは萎んでもプラスでは終えているだけに、下に値幅が出ることを回避できるかが焦点となる。心理的節目の38500円を割り込むことなく推移できるかに注目したい。
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