東京外国為替市場概況・12時 ドル円、上昇一服

 28日の東京外国為替市場でドル円は上昇一服。12時時点では160.93円とニューヨーク市場の終値(160.76円)と比べて17銭程度のドル高水準だった。米大統領選討論会の前、仲値公示にかけて強まったドル買い・円売りはその後も161.27円まで進行。討論が進むなか昨日急低下した米10年債利回りが時間外取引で4.32%台まで持ち直したことも支えとなった。円買い介入に携わってきた神田財務官の退任にともなう後任人事の発表も控えるなか円売り地合いは続いたが、三村国際局長が就任すると伝わるとその流れも一巡。出尽くし感か、急上昇の反動のような面もあって160.84円前後まで調整の下押しとなった。鈴木財務相から「為替の過度な変動は望ましくない」などの見解が改めて述べられたが、為替動向への影響は不明確だった。

 ユーロ円は頭打ち。12時時点では172.10円とニューヨーク市場の終値(172.08円)と比べて2銭程度のユーロ高水準だった。ドル円の上下にともなう円相場の振れにクロス円も連動。ユーロ円は172.38円、ポンド円は203.59円、豪ドル円は107.00円を上値に、それぞれ円売りの勢いを落ち着かせた。

 ユーロドルは下げ渋り。12時時点では1.0694ドルとニューヨーク市場の終値(1.0704ドル)と比べて0.0010ドル程度のユーロ安水準だった。対円でのドル急上昇の影響や、米長期金利の持ち直し、米大統領選討論会への反応もドル買い傾向となるなか、ユーロドルは一時1.0685ドル、ポンドドルは1.2623ドル、豪ドル/ドルは0.6620ドルまで下押し。その後は次第にドル買い・他通貨売りの流れを緩めた。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:160.65円-161.27円
ユーロドル:1.0685ドル-1.0711ドル
ユーロ円:172.01円-172.38円

(関口)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。