NY株見通し-今週は利下げ見通しを巡り6月雇用統計に注目

 今週のNY市場は米6月雇用統計に注目。先週はナスダック総合が0.24%高と4週続伸した一方、ダウ平均が0.08%安と反落し、S&P500も0.08%安と4週ぶりに小幅反落した。しかし、年初来ではS&P500が14.48%高、ナスダック総合が18.13%高とともに2桁の上昇となり、S&P500とナスダック総合は先週末に取引時間中の史上最高値を更新した。6月月間でもダウ平均が1.12%高、S&P500が3.47%高、ナスダック総合が5.96%高とそろって2カ月続伸。主要3指数は昨年11月からの8カ月間で、4月を除く7カ月で上昇した。

 今週は7月4日が独立記念日の祝日で株式市場が休場となるが、先行きの利下げ見通しを巡り週末金曜日に発表される米6月雇用統計に注目が集まる。エヌビディアなどの人工知能(AI)関連株が大きく上昇したことでS&P500とナスダック総合が上半期に大幅高となった。ハイテク株を中心に買われ過ぎとの見方も強まり、夏場の株価調整も警戒される中、利下げ見通しを巡り労働市場の動向に注目が集まる。6月雇用統計では非農業部門雇用者数(NFP)が19.0万人増と、5月の27.2万人増から減少が見込まれており、失業率は前月から横ばいの4.0%が予想されている。予想通りに弱い結果となれば、利下げ期待の高まりが株式市場の追い風となることが期待される。このほかの米経済指標は6月ISM製造業PMI、6月S&Pグローバル製造業PMI確定値(以上月曜日)、5月JOLTS 求人件数(火曜日)、6月ADP民間部門雇用者数、5月貿易収支、新規失業保険申請件数、6月S&Pグローバル総合・サービス業PMI確定値、6月ISM 非製造業総合指数(PMI)など。このほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長(火曜日)やウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁(水曜日)の講演も予定されている。

 今晩の米経済指標・イベントは6月ISM製造業PMIなど。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:7月1日、14:00)
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