ニューヨーク外国為替市場概況・1日 ドル円、続伸

 1日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は161.46円と前営業日NY終値(160.88円)と比べて58銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.49%台まで上昇すると円売り・ドル買いが優勢となった。23時発表の6月米ISM製造業景況指数が48.5と予想の49.2を下回ったことが伝わると一時161.01円付近まで下押ししたものの、反応は限定的。24時過ぎには一時161.73円と1986年12月以来約37年半ぶりの高値を付けた。市場では「ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けて、月初や期初に絡んだドル買いが入った」との指摘もあった。
 フィキシング通過後は若干伸び悩んだものの、下押しは161.41円付近にとどまった。

 ユーロドルは3日続伸。終値は1.0740ドルと前営業日NY終値(1.0713ドル)と比べて0.0027ドル程度のユーロ高水準だった。週末に実施された仏下院選における初回投票の得票率などが伝わるにつれて投資家のリスク回避姿勢が和らぐと全般ユーロ買いが進行。欧州序盤には一時1.0776ドルまで値を上げた。
 ただ、NY市場では上値の重さが目立った。6月米ISM製造業景況指数が予想を下回ったことを受けて一時1.0768ドル付近まで強含んだものの、ロンドン・フィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると一時1.0720ドル付近まで下押しした。
 なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁はECBフォーラムで「インフレ率が目標を上回るリスクが過ぎ去ったと確信できる十分なデータを集めるには時間がかかる」と述べ、追加利下げを急がない姿勢を示した。

 ユーロ円は4日続伸。終値は173.40円と前営業日NY終値(172.39円)と比べて1円01銭程度のユーロ高水準。欧州の政局不安が和らぐと投資家のリスク志向が改善し円売り・ユーロ買いが優勢となった。22時30分前には一時173.67円と1999年のユーロ導入以来の高値を更新した。買い一巡後はやや伸び悩んだものの、下押しは173.23円付近にとどまった。

本日の参考レンジ
ドル円:160.63円 - 161.73円
ユーロドル:1.0711ドル - 1.0776ドル
ユーロ円:172.28円 - 173.67円

(中村)
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