ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ドル円、下値堅い

 28日のニューヨーク外国為替市場でドル円は下値が堅い。24時時点では160.82円と22時時点(160.51円)と比べて31銭程度のドル高水準だった。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視する5月個人消費支出(PCE)物価指数が市場予想通り減速したことが分かると円買い・ドル売りが先行。前日の安値160.29円を下抜けて一時160.26円まで値を下げた。
 ただ、6月米シカゴ購買部協会景気指数や6月米ミシガン大学消費者態度指数確報値が予想を上回ったことが伝わると下げ渋る展開に。米国株高を背景にクロス円が上昇した影響も受けた。

 ユーロドルは持ち直した。24時時点では1.0718ドルと22時時点(1.0705ドル)と比べて0.0013ドル程度のユーロ高水準だった。一時は4.25%台まで低下した米10年債利回りが4.33%台まで上昇するとユーロ売り・ドル買いがじわりと強まり1.0693ドル付近まで下押しした。ただ、月末・期末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだユーロ買いのフローが観測されると、一時1.0722ドルと本日高値を更新した。

 ユーロ円は底堅い動き。24時時点では172.37円と22時時点(171.82円)と比べて55銭程度のユーロ高水準。22時30分前に一時171.45円と日通し安値を付けたものの、前日の安値171.39円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。米国株相場の上昇を背景にリスク・オンの円売りも出て、一時172.43円と1999年のユーロ導入以来の高値を更新した。

 オセアニア通貨のクロス円は堅調だった。ダウ平均が一時270ドル超上昇すると、リスクセンチメントに敏感なオセアニア通貨に買いが入った。豪ドル円は一時107.46円、NZドル円は98.05円と日通し高値を更新した。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:160.26円 - 161.27円
ユーロドル:1.0685ドル - 1.0722ドル
ユーロ円:171.45円 - 172.43円


(中村)
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