ロンドン為替見通し=ECB議事要旨も材料になりづらいか、序盤のスイスCPIには注目

 本日は米国が独立記念日の祝日ということもあり、ロンドン市場も欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨を確認後は動意が鈍くなることが予想される。0.25%の利下げを決定した6月6日分の議事要旨は日本時間20時30分に発表予定。

 しかしながら、その議事要旨もユーロドルを大きく動かす材料となりづらいかもしれない。というのも、前回会合から昨日のECBフォーラムまでラガルド総裁をはじめ多くの理事会メンバーが発言しているからだ。

 市場の目は既に、ECBの次の一手や年末の金利水準に向かっている。議事要旨でよほどのサプライズ(例えばだが、利下げ幅の拡大主張が意外と多かったとか)が見つからない限り、ユーロドルは日足一目均衡表・雲(1.0772-1.0806ドル)を中心とした値動きになってしまうかもしれない。

 他、欧州序盤には6月スイス消費者物価指数(CPI)が発表予定。前月比は0.1%と前回0.3%から鈍化が見込まれている。通常は予想から大きく乖離することがない指標だが、もし昨年11月以来の前月比マイナスとなれば、スイス中銀の追加利下げへの思惑が高まるだろう。

 足もとでは、仏リスク後退を受けてスイスフラン売り戻しが対ユーロで進んでいる。本日のスイスCPI次第ではその動きを後押しすることになりそうだ。

 なお英国では本日、現地時間7時から下院総選挙の投票が開始する。労働党が14年ぶりに政権を取ることが確実視されるなか、どの程度まで議席を伸ばせるかが焦点か。投票は22時(日本時間5日6時)に締め切られ、その後直ぐに開票作業が行われる。

想定レンジ上限
・ユーロドル、6月12日高値1.0852ドル
・ユーロスイスフラン、6月4日高値0.9781フラン

想定レンジ下限
・ユーロドル、7月2日安値1.0710ドル
・ユーロスイスフラン、日足一目均衡表・転換線0.9642フラン


(小針)
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