NY株見通し-利下げ見通しを巡り米6月雇用統計に注目

 今晩は雇用統計に注目。昨日は独立記念日の祝日で米国株式市場が休場。前日の3日は午後1時までの短縮取引だったが、ハイテク株を中心におおむね堅調で、S&P500とナスダック総合がともに取引時間中と終値の最高値を更新した。週初来ではダウ平均が0.48%高にとどまったものの、S&P500が1.40%高となり、ナスダック総合は2.57%高と5週続伸ペースとなった。

 今晩は週末の取引となるが、利下げ見通しを巡り寄り前に発表される米6月雇用統計に注目が集まる。水曜日に発表された経済指標は6月ADP民間部門雇用者数が予想を下回り、6月ISM非製造業総合指数(PMI)も48.8と予想の52.5を下回り、好不況の分かれ目の50を割り込んだ。週間新規失業保険申請件数も予想を上回る悪化となった。総じて弱い経済指標を受けて米10年債利回りは前日の4.436%から4.354%に低下。CMEのフェドウォッチ・ツールの9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率は1週間前の60%から68%に上昇した。今晩の6月雇用統計では非農業部門雇用者数(NFP)が19.0万人増と5月分の27.2万人増から減少が見込まれ、失業率は4.0%と前月から横ばいが見込まれている。平均賃金も前月比+0.3%、前年比+3.9%と、それぞれ前月分の+0.4%、+4.1%から伸びの鈍化が予想されている。雇用統計が総じて予想通りの弱い結果となれば、利下げ期待の一段の高まりが米国株の追い風となりそうだ。

 今晩の米経済指標・イベントは6月雇用統計のほか、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁発言など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:7月5日、14:00)

(山下)
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