株式明日の戦略-42000円も難なく突破、米CPIは株高加速の材料となるか

 11日の日経平均は大幅に3日続伸。終値は392円高の42224円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1251/値下がり356。米半導体株の上昇を追い風に、ディスコ、ソシオネクスト、SUMCOなどが大幅上昇。ソニーGが3%を超える上昇となり、年初来高値を更新した。三菱自、マツダ、SUBARUなど自動車株の一角に強い動きが見られた。初配の実施を決定したプログリットや、上方修正・増配を発表したトレジャーファクトリーが急騰した。

 一方、三菱重工が大幅安。三菱UFJや三井住友など銀行株が軟調となった。米国では半導体株が強かったが、アドバンテストやSCREENは追い風に乗れず下落。1Qが大幅な減益となった吉野家HDが急落した。株主優待を廃止して配当に集約することを発表したサイゼリヤは2.3%安。優待廃止を嫌気して下落したものの、3Q決算が好調であったことなどから、売り気配で始まった後は値を戻した。

 日経平均は3営業日連続で3桁の上昇。42000円の節目も難なく超えてきた。足元高値圏で推移していた銘柄には利益確定売りも出てきたが、全体としてはしっかりとした動きが続いた。10日の米国株は利下げ期待から強い上昇となったが、本日発表の米6月消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回るようなら、その期待は一段と高まる。10日の上昇で弱いCPIを前のめりに織り込んでいる可能性はあるものの、米国の長期金利が低下傾向となるのであれば、株を売る理由はない。CPIが意外に強かった場合には楽観に傾いた分の修正は入るだろうが、12日には米6月生産者物価指数(PPI)の発表もあるだけに、売り急ぎは抑制される公算が大きい。本日引け後に出てきたファーストリテイリングの3Q決算では、通期見通しが上方修正され、増配が発表された。良い流れが続くお膳立ては整っているだけに、4日連続の3桁上昇に期待したい。
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