NYマーケットダイジェスト・24日 株大幅安・金利上昇・円高

(24日終値)
ドル・円相場:1ドル=153.89円(前営業日比▲1.70円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=166.81円(▲2.07円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0840ドル(▲0.0014ドル)
ダウ工業株30種平均:39853.87ドル(▲504.22ドル)
ナスダック総合株価指数:17342.41(▲654.94)
10年物米国債利回り:4.28%(△0.03%)
WTI原油先物9月限:1バレル=77.59ドル(△0.63ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=2415.7ドル(△8.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数
(前週比)   ▲2.2%     3.9%
6月米卸売在庫
(前月比)    0.2%     0.6%
7月米製造業PMI速報値
        49.5       51.6
7月米サービス部門PMI速報値
        56.0       55.3
7月米総合PMI速報値
        55.0       54.8
6月米新築住宅販売件数
(前月比)   ▲0.6%    ▲14.9%・改
(件数)    61.7万件   62.1万件・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続落。「日銀は来週の金融政策決定会合で利上げを検討」「今後数年間で債券購入を半減する計画」との一部報道や、自民党の茂木敏充幹事長が「日本経済再生で強くて安定した円を作ることが必要」と述べたと伝わると、日銀の政策正常化への思惑が高まり円買い・ドル売りが優勢となった。世界的な株価の下落を背景にリスク・オフの円買いも入り、24時前に一時153.11円と5月6日以来の安値を付けた。
 ただ、売り一巡後は下げ渋った。米長期金利の上昇に伴うドル買いが入ったため、4時過ぎには154.10円付近まで下げ幅を縮めた。

・ユーロドルは小幅続落。対円中心にドル売りが優勢になると、ユーロに対してもドル安が進み、23時30分前に一時1.0867ドルと日通し高値を付けた。ただ、米長期金利の上昇に伴うドル買いが入ると1.0836ドル付近まで押し戻された。

・ユーロ円は4日続落。30-31日の日銀金融政策決定会合を前に、日銀の政策正常化への思惑が高まると全般円買いが進んだ。ダウ平均が一時550ドル超下落したほか、ナイト・セッションの日経平均先物が大証終値比1030円安の3万8090円まで下げると、リスク・オフの円買いも活発化し一時166.14円と5月8日以来の安値を更新した。

・カナダドル円は一時110.95円と4月12日以来の安値を付けた。カナダ銀行(BOC)が市場予想通り政策金利を据え置いた際の声明で「BOCが重視するコア指数は数カ月間3%を下回っており、CPIを構成する複数の品目における物価上昇の度合いは過去の平均水準に近づいている」と指摘し、マックレムBOC総裁が「インフレが予想通りに緩和すれば、追加利下げが可能」と発言するとカナダドル売りが優勢となった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に続落。テスラやアルファベットなどの決算内容が嫌気されて大型ハイテク株が急落すると、他の銘柄にも売りが波及し、株相場全体を押し下げた。市場では「これまで相場をけん引してきたハイテク銘柄の決算が市場の期待に届かず、投資家心理の悪化につながった」との声が聞かれた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も大幅続落。下落率は2022年10月以来の大きさ。

・米国債券相場で長期ゾーンは下落。株価の下落を受けて買いが先行したものの、25日の4-6月期米国内総生産(GDP)速報値や26日の6月米個人消費支出(PCE)デフレーターなど重要指標の発表を前にポジション調整目的の売りが出ると失速した。

・原油先物相場は1週間ぶりに反発。イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦に関する思惑から下落が続いていたものの、その流れが一服。原油在庫の取り崩し継続が確認されたこともきっかけとなり、一時78ドル台を回復した。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫(7/19時点)で原油在庫は前週比-374.1万バレル(前週 -487.0万バレル)となった。

・金先物相場は続伸。ここ1週間ほど対主要通貨で上昇傾向にあったドルを買う動きが一服。ドル軟化は、ドル建て金相場の換算値を押し上げる方向に寄与した。米金利の低下が先行したことも金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味向上につながったものの、金利水準が持ち直すと金相場は上昇幅を縮小した。

(中村)
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