NYマーケットダイジェスト・29日 株まちまち・金利低下・ドル買い戻し

(29日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.02円(前営業日比△0.26円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=166.67円(▲0.26円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0821ドル(▲0.0035ドル)
ダウ工業株30種平均:40539.93ドル(▲49.41ドル)
ナスダック総合株価指数:17370.20(△12.32)
10年物米国債利回り:4.17%(▲0.02%)
WTI原油先物9月限:1バレル=75.81ドル(▲1.35ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=2377.8ドル(▲3.2ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ユーロドルは3日ぶりに反落。独長期金利の低下などを手掛かりにユーロ売り・ドル買いが先行。一時は4.14%台まで低下した米10年債利回りが4.18%台まで低下幅を縮めると全般ドル買い戻しも優勢となり、23時30分過ぎに一時1.0803ドルと日通し安値を付けた。市場では「前週までに発表されたユーロ圏の景気指標を受け、米国と比べたユーロ圏景気の相対的な弱さが意識されている」との声が聞かれた。
 ただ、一目均衡表基準線が位置する1.0807ドルや雲上限1.0776ドルがサポートとして意識されると1.0826ドル付近まで下げ渋った。

・ドル円は反発。アジア時間に一時153.02円と日通し安値を付けたものの、欧米市場に入ると買い戻しが優勢に。米長期金利が低下幅を縮小したことなどが相場を下支えし、23時前に154.21円付近まで持ち直した。ただ、アジア時間に付けた日通し高値154.35円を上抜けることは出来なかった。
 もっとも、この日は主要な米経済指標の発表がなかったうえ、30-31日の日銀金融政策決定会合や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて積極的な売買は手控えられた。

・ユーロ円は続落。ただ、NY市場に限れば狭いレンジでのもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに小反落。主要企業の決算やFOMCなど重要イベントを前に様子見ムードが広がると、前週末終値付近でのもみ合いに終始した。市場では「マイクロソフトやメタ、アマゾン・ドット・コム、アップルなどIT大手の四半期決算の内容を見極めたいとの思惑が広がった」との指摘があった。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に続伸。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。米連邦準備理事会(FRB)が9月にも利下げを開始するとの見方が相場を下支えしたものの、30-31日のFOMCを前に大きな方向感は出なかった。

・原油先物相場は続落。中東情勢を巡る地政学リスクがやや後退したことを受け、供給不安が和らいだとの見方から売りが出た。

・金先物相場は小反落。週末に中国の金需要減退を示す統計が明らかになり、相場を圧迫した。一方で、米長期金利が低下したことで金利を生まない資産である金の投資妙味を意識した買いが入る場面も見られた。

(中村)
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