ニューヨーク外国為替市場概況・5日 ドル円、5日続落

 5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は5日続落。終値は144.18円と前営業日NY終値(146.53円)と比べて2円35銭程度のドル安水準だった。本日の東京市場では米景気後退懸念や日銀の追加利上げ観測の高まりなどを背景に、日経平均が暴落したことを受けてリスク回避の円買いが活発化し一時141.70円と1月2日以来の安値を付けた。
 ただ、NY市場に限れば買い戻しが目立つ展開となった。7月米ISM非製造業景況指数が51.4と予想の51.0を上回ったことが分かるとドルを買い戻す動きが広がり、1時30分前には144.89円付近まで下げ幅を縮めた。一時は3.6653%前後と昨年6月以来の低水準を記録した米10年債利回りが上昇に転じたことも相場を下支えした。
 もっとも、買い戻しが一巡すると上値が重くなった。ダウ平均が一時1200ドル超下落したほか、米10年債利回りが再び低下に転じたことが相場の重しとなり143.41円付近まで押し戻された。

 ユーロドルは続伸。終値は1.0952ドルと前営業日NY終値(1.0911ドル)と比べて0.0041ドル程度のユーロ高水準だった。米景気後退懸念を背景に米長期金利が低下するとユーロ買い・ドル売りが進行。22時前に一時1.1008ドルと1月2日以来の高値を付けた。
 ただ、同日高値1.1046ドルがレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米ISM非製造業景況指数の上振れも相場の重しとなり、2時30分過ぎには1.0947ドル付近まで下押しした。

 ユーロ円は7日続落。終値は157.90円と前営業日NY終値(159.91円)と比べて2円01銭程度のユーロ安水準。米景気後退懸念が台頭する中、世界中で株価が大幅に下落し、為替市場ではリスク回避の円買いが勢い付いた。アジア市場では一時154.42円と年初来安値を更新した。
 ただ、NY市場に入ると急ピッチで下落した反動が出て買い戻しが進んだ。夜間取引の日経平均先物が急反発したことも相場の支援材料となり、1時30分前に158.76円付近まで持ち直した。もっとも、買い戻しが一巡すると157.05円付近まで押し戻されている。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比2450円高の3万3830円まで反発する場面があった。

本日の参考レンジ
ドル円:141.70円 - 146.66円
ユーロドル:1.0893ドル - 1.1008ドル
ユーロ円:154.42円 - 160.22円

(中村)
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