ニューヨーク外国為替市場概況・2日 ドル円、大幅に4日続落

 2日のニューヨーク外国為替市場でドル円は大幅に4日続落。終値は146.53円と前営業日NY終値(149.36円)と比べて2円83銭程度のドル安水準だった。米労働省が発表した7月米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比11.4万人増と予想の17.5万人増を下回り、失業率が4.3%と予想の4.1%よりも弱い結果となったことが分かると、米景気の先行き不安が高まった。米長期金利の低下とともに全般ドル売りが優勢となり、0時30分前に一時146.42円と2月2日以来半年ぶりの安値を更新した。6月米製造業新規受注が予想を下回ったことも相場の重し。
 なお、今週30-31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では米労働市場は調和がとれているとの現状認識のもと政策金利が据え置かれたものの、株式市場では米連邦準備理事会(FRB)が「後手に回っている」との見方が浮上。ダウ平均は一時1000ドル近く下落し、ナスダック総合は3%超急落した。米株安を受けてリスク・オフの円買いも目立った。

 ユーロドルは反発。終値は1.0911ドルと前営業日NY終値(1.0791ドル)と比べて0.0120ドル程度のユーロ高水準だった。低調な米経済指標が相次ぐと米景気の減速懸念が強まり、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時3.7847%前後と昨年12月以来の低水準を記録。全般ドル売りが優勢になると、24時前に一時1.0927ドルと7月18日以来の高値を更新した。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.13と3月14日以来の低水準を付けた。

 ユーロ円は6日続落。終値は159.91円と前営業日NY終値(161.18円)と比べて1円27銭程度のユーロ安水準。米雇用統計の下振れをきっかけにドル円が急落するとユーロ円にも売りが先行。21時30分過ぎに一時159.71円と2月8日以来およそ半年ぶりの安値を付けた。
 ユーロドルの上昇につれた買いが入ると161.42円付近まで下げ渋る場面もあったが、米国株や日経平均先物の大幅下落に伴うリスク回避の円買いが入ると159円台後半まで押し戻された。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比1570円安の3万4350円まで大幅に下落した。

本日の参考レンジ
ドル円:146.42円 - 149.77円
ユーロドル:1.0782ドル - 1.0927ドル
ユーロ円:159.71円 - 161.59円

(中村)
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