ニューヨーク外国為替市場概況・8日 ドル円、3日続伸

 8日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続伸。終値は147.23円と前営業日NY終値(146.68円)と比べて55銭程度のドル高水準だった。米労働省が発表した前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。22時30分過ぎに一時147.54円と日通し高値を更新した。その後の下押しも146.94円付近にとどまった。市場では「米景気後退が差し迫っているという見方は的外れのようだ」との声が聞かれた。
 なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは4.02%台まで上昇した。

 ユーロドルは小幅ながら3日続落。終値は1.0919ドルと前営業日NY終値(1.0922ドル)と比べて0.0003ドル程度のユーロ安水準だった。米労働市場の底堅さを示唆する米雇用関連指標の発表を受けて米長期金利が上昇すると全般ドル買いが先行。23時前に一時1.0882ドルと日通し安値を付けた。
 ただ、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げ、1.0919ドル付近まで下げ渋った。米国株相場の上昇を受けて投資家のリスク回避姿勢が和らいだことが相場を下支えした。

 ユーロ円は続伸。終値は160.77円と前営業日NY終値(160.22円)と比べて55銭程度のユーロ高水準。米雇用指標をきっかけに米経済減速への過度な懸念が和らぐと、ダウ平均が一時740ドル超上昇するなど、米国株相場が底堅く推移。リスク・オンの円売りが優勢となり、2時30分過ぎに一時160.88円と日通し高値を付けた。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時187.88円、豪ドル円は97.14円、NZドル円は88.57円、カナダドル円は107.36円まで値を上げた。

 メキシコペソも堅調だった。対円で7.81円、対ドルで18.8605ペソまでペソ高が進んだ。メキシコ中銀はこの日、政策金利を現行の11.00%から10.75%へ引き下げることを決めたと発表。市場予想は据え置きと0.25%の利下げで拮抗していたが、金利発表後もペソ買いが続いた。
 なお、声明では「景気減速懸念の高まりを背景に利下げを決定」「3対2の賛成多数で利下げを決定」「インフレ率を目標の3%に持続的に収束させることに引き続き取り組む」との見解が示された。

本日の参考レンジ
ドル円:145.44円 - 147.54円
ユーロドル:1.0882ドル - 1.0945ドル
ユーロ円:158.97円 - 160.88円

(中村)
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