ニューヨーク外国為替市場概況・7日 ドル円、続伸

 7日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は146.68円と前営業日NY終値(144.34円)と比べて2円34銭程度のドル高水準だった。内田真一日銀副総裁が東京時間に「市場が不安定な状況で利上げをすることはない」「当面現在の水準で金融緩和をしっかりと続けていく必要がある」と述べ、追加利上げに慎重な見解を示すと、本日の東京市場では日経平均株価が続伸し、円売り・ドル買いが優勢に。一時147.90円まで大幅に値を上げた。
 ただ、NY市場に入ると上昇は一服し、147.00円を挟んだもみ合いの展開に終始した。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.97%台まで上昇したことに伴う円売り・ドル買いが出た半面、米国株相場の反落を受けた円買い・ドル売りが入ったため相場は一進一退の展開となった。

 ユーロドルは小幅ながら続落。終値は1.0922ドルと前営業日NY終値(1.0931ドル)と比べて0.0009ドル程度のユーロ安水準だった。本日NYカット(日本時間23時)に行使期限を迎えるオプションが1.0905ドルや1.0920ドル、1.0925ドルに観測されていただけに、しばらくは1.09ドル台前半でのもみ合いに終始した。ただ、23時を過ぎるとユーロ買い・ドル売りがじわりと強まり、0時30分前に一時1.0937ドルと日通し高値を更新した。ただ、米国株相場が失速すると徐々に上値が重くなり下げに転じた。
 もっとも、今日の安値はアジア時間に付けた1.0906ドルで値幅は0.0031ドル程度と小さかった。

 ユーロ円は9営業日ぶりに反発。終値は160.22円と前営業日NY終値(157.79円)と比べて2円43銭程度のユーロ高水準。欧州株相場の上昇を背景に投資家の過度なリスク回避姿勢が和らぐと円売り・ユーロ買いが先行。0時過ぎに一時161.44円と本日高値を更新した。ただ、一時は480ドル超上昇したダウ平均が下げに転じるとユーロ円にも売りが出て160.20円付近まで下押しした。ナイト・セッションの日経平均先物も大証終値比620円高の3万5690円から720円安の3万4350円まで一転下落した。

本日の参考レンジ
ドル円:144.29円 - 147.90円
ユーロドル:1.0906ドル - 1.0937ドル
ユーロ円:157.70円 - 161.44円

(中村)
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