NY為替見通し=米小売売上高が示唆する景況感に注目も方向性が見定めにくいか

 NYタイムは序盤21時30分に米小売売上高が発表される。景況の強弱を示す消費関連の指標であり、インフレ動向とともに米金融政策の行方を占う上で重要だ。今回7月の米小売売上高は市場予想が前月比+0.3%(前回6月 ±0.0%)、自動車を除くベースは前月比+0.1%(同 +0.4%)と、強弱まちまちの結果が見込まれている。

 同時に、注目指標の米供給管理協会(ISM)と相関があるとされるニューヨーク連銀製造業景気指数ほか、フィラデルフィア連銀製造業景気指数が発表予定。また、やはり注目度が高い労働関連指標の1つ米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数も発表される。多くの指標がいっぺんに出るため強弱も分かれやすく、指標結果に対応した方向性を探るのは難しいかもしれない。

 そのあと22時15分には景況の先行指標とされる鉱工業生産などの結果が明らかになり、その後に寄り付く米現物株市場の動向を見据えて方向性を定めていくことになるか。

 小売売上など注目指標の結果を受けた米連邦準備理事会(FRB)高官の発言も注目。ただし、今夜講演が予定されているのはセントルイス連銀のムサレム総裁やフィラデルフィア連銀のハーカー総裁。いずれも2024年の連邦公開市場委員会(FOMC)金融政策決定の投票権を有していないため、相場への影響は限定的とみる。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、12日高値148.22円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、14日安値146.08円。

(関口)
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